ジャーナルクラ部
ここ最近、読みたい(読まなきゃいけない)本が山積みなので、ともすると論文のチェックを怠ってしまいます。どうにかならんものか…
(;--)
で思いついたのが、最近いろんな方の脳科学ブログでみかける論文概要の紹介。
要するに読んだ論文にリンクを張って、その概要を書いておくわけです。
まあ「紹介」というより「備忘」の意味が大きいと思いますが。
ということで自分自身への制約の意味を込めて、週1回更新をノルマとし、気になった論文のメモ書きをしていこうと思います。
ピックアップの基準は「なるべく新しい」「面白い」もの。
もちろんわたしが読みたいと思うものなので、必然的に分野は限られてしまいますが。
さて、いつまでつづくことやら…
これまでのジャーナルクラブ
論文自体はたくさん読んでるんですが、記事書きが停滞中です。重要な文献については、自分のためにもまとめていきたいんですけどね。
Kiani & Shadlen. Representation of confidence associated with a decision by neurons in the parietal cortex.
Kühn et al. The neural correlates of intending not to do something.
Grün. Data-driven significance estimation for precise spike correlation.
Squire. The legacy of patient H.M. for neuroscience.
Clark et al. Gambling near-misses enhance motivation to gamble and recruit win-related brain circuitry.
Petreanu et al. The subcellular organization of neocortical excitatory connections.
Bach et al. Neural activity associated with the passive prediction of ambiguity and risk for aversive events.
ジャーナルリスト
参考までに、いつもわたしがチェックしてるジャーナルのリストをば。ブックマークするときは、current issueのほうを登録しておくのが便利です。
ジャーナルの独自サイトがない場合は、SienceDirectのジャーナルページをリンクしてあります。
Nature (current issue)
最近は、神経科学も毎号1本ぐらいコンスタントに載るようになってきたよね。
当然だけどわたしにとっては、Nature本誌より重要
ただし月刊なので、結局本誌よりもチェックがおろそかになったりする(笑)
分野を概観したいときにも便利
アルツハイマーとは、パーキンソンとか、慢性疼痛とか。
読むことは少ないけど、たまに気になる話題があるのでチェック
なんとなく、Natureよりも神経科学が少ないカンジがするけど、気のせいかな?
神経科学業界の権威あるトップジャーナル
SfN(北米神経科学学会 Society for Neuroscience)から毎週水曜発行
週刊でそこそこ本数が載るので楽しみだが、数が多いぶん、「これはヒドい」っていうのもぼちぼち見受けられる。
神経生理学屋はJNと同様必読
APS(米国生理学会 American Physiological Society)が月刊で発行
月刊ゆえに、1号でかなりの本数が載る。
しかもフルペーパーを載せるコンセプトのため、非常に質が高い。
ひとつひとつが長いので読むのに骨が折れるが、たいへん勉強になる。
なぜか知らんが、当研究室となじみ深い。
イメージングも載ることがある。
といってもNat Rev Neurolなんかと違って、健常fMRIスタディとかも載って、我々にはより近いカンジ
でも、ときどき「これはねーだろ」っていうのも載ってるのが困りもの。
のハズなんだけど、なぜかあまり好きではない。
なんか、ジャーナルページ安っぽいし、ものすごい汚い図とか平気で載ってるし。
もちろん個々の論文によりけりだけど、説明も無意味に冗長なヤツがけっこうある気がする。
いろいろと雑なカンジを受けちゃうんだよね、この雑誌。
といいつつ、かならずしもホットなはなしのレビューばかりじゃなかったり。
著者に依存して内容が偏る(しょうがないけど)。
略してTIN
TINはかなりマニアックなの多いけど、こちらはわりと読みやすい。
機能系のブロックダイアグラムとかは整ってるので、ゼミや授業資料としてときどき使う。
らしいんだけど、わたしの個人的な印象では、あんまりimpressiveな論文はみないような…
あ、すいません、いまさらですが意見には個人差があります(笑)
いまでも面白いものが載るし、古い文献をあさっててたどり着くことも多い。
わたしがチェックするのはBiological SciencesのNeuroscienceとSocial SciencesのPsychologyあたり。
たいへん権威ある雑誌なんだけど、個人的には、よい論文と悪い論文の落差が激しいような気がする。
ものすごい引用される重要な文献が入ってたかと思えば、「出がらしのお茶っ葉を無理やり煮詰めて出しました」みたいなヤツもある。
ちょっと前はfMRIが多かったけど、最近はEEGの逆襲が起きてる気がする。
1号あたりの本数がやたらと多い。
たまに神経科学特集号があると、読む。
あとは、実験手法を検索しててあたることとかはある。
手術法・記録法・解析法などいろいろ載って面白い。
カンケーない分野とかもけっこう読んじゃう、わたしのお気に入りジャーナル
なかなか難しくて歯が立たないのも多々
Neural Networksよりもモデルベーストが多い気がするけど、どうか。
ただし、一部をのぞき、ここには論文の本文はない。
収録雑誌数があまりにも多いため、テキトーな単語で検索すると、すごいマイナーな雑誌ばっかり出てきたりするから注意。
こっちはPubMedと違い、論文本体が置いてある。
本学では、大学が一括して契約しているので、ここに収録されてるタイトルは電子ジャーナルで読める。
PubMedには情報のない心理系などの文献なども、いろいろ入っている。