神経解剖学の基礎

1 神経系

1.1 ヒトの器官系

生物が生きていくためには、 「栄養分を体内に取り込む」 「老廃物を排出する」 「異なる複数の器官のはたらきを調節する」 などさまざまなはたらきが必要である。 しかし食べることひとつ取っても、 ヒトはアメーバのように体の表面から栄養分を直接吸収するわけにはいかない。

理科室の人体模型のトラウマから誰もが知っているように、 ヒトの体内には、 生存に必要な種々の機能を達成するためのさまざまな臓器が存在する。 こうした臓器のことを、解剖学では器官 organという。 体内の器官はそれぞれ独立に仕事をするわけではなく、 特定の機能のため、 複数の器官が協調してはたらく。 こうした一緒にはたらく器官のまとまりを器官系と呼ぶ。 たとえば食道・胃・小腸・大腸は、 一連の消化機能を担うための消化器系である。 英語において「系」にあたる単語は“system”だが、 「器官系」のような総称として“oragan system”と呼称することはあまりないように思う。 英語の場合、 具体的な器官系の形容をともなって、 消化器系ならdigestive(消化の) system、 感覚器系ならsensory(感覚の) systemといったかたちで使うのが一般的である。

Table  1: 器官系
名称 機能
外皮系 身体外表面の保護と体温制御
筋系 運動と姿勢制御
骨格系 身体の支持と内臓保護
神経系 運動・感覚制御と認知機能
心臓血管系 栄養素・老廃物・ガスの運搬
呼吸器系 空気と血液間のガス交換
内分泌系 内臓機能の長期的化学制御
リンパ系 感染・疾病の予防
消化器系 食物の消化・吸収
泌尿器系 余分な水・塩・老廃物の排出
生殖器系 生殖細胞やホルモンの生成

ヒトのもつ器官をその機能によってまとめると、 Table 1に示す11の器官系に分類される (筋系と骨格系をあわせて筋骨格系とした場合は10になる)。 摂取した食物は消化器系で分解され、 余分な水分は老廃物とともに泌尿器系によって処理される。 外皮系は生体を外界の有害物から保護し、 骨格系は身体全体を支持するとともに臓器を守る。 そしていまわれわれが注目しようとしている神経系も、 この11の器官系のうちのひとつである。

1.2 中枢神経系と末梢神経系

神経系 nervous systemは、 中枢神経系と末梢神経系に分けることができる(Figure 1)。 中枢神経系 central nervous systemCNS)は脳と脊髄からなり、 感覚情報の統合や運動指令の調整に関わっている。 一方、末梢神経系 peripheral nervous systemPNS)は、 受容器で受容された感覚情報を中枢神経系に伝えたり、 運動指令を末梢の筋へと伝えたりする導線の役割を担う。

Figure  1: 神経系

1.3 末梢神経系の分類

末梢の神経細胞は、 その長い軸索により活動電位を身体中に伝えてまわるのが仕事になる。 そのため末梢神経系は、 肉眼解剖において、 多数のニューロンの軸索の束が膜で被われたひも状の組織として観察できる。 これを神経線維 nerve fiberという。 神経線維という呼称を用いる場合には、 単一のニューロンの軸索ではなく、 多数の軸索の束としての構造を指していることが多い。 また具体的なひも状の構造をしていない神経組織でも、 特定の機能をもったニューロン群の軸索が集中している領域は線維の名称を与えられている。 いずれにしてもこの場合の線維は、 「繊維」ではなく「線維」の字をあてることになっている。 一般的なワードプロセッサなどでは「繊維」のほうが上位の変換候補になっていると思うので、 レポートの執筆の際などには注意して変換するようにこころがけたい。

ちなみに執筆時点において、Wikipediaの「しんけいせんい」の表題項目は 「神経繊維」の字があてられている。 しかも「神経線維」でGoogle検索を行なうと、 あたかも「その字は間違ってますよ」といわんばかりに Wikipediaの「神経繊維」のページが先頭にヒットする。 しかし神経科学において「繊維」の表記は間違いなく邪道であり、 見るひとによっては誤字とすらみなされてしまう。 Wikipediaが信用ならないことを表わすよい例だと思う。

末梢神経系は 求心性線維 afferent fiber遠心性線維 efferent fiberとに分類される。 「求心」とは、中心部、すなわち中枢神経系へと向かっていくことを意味し、 逆に「遠心」は中枢神経系から離れていくことを意味している。 よって求心性線維は、末梢で受容された感覚情報などを中枢神経系へと運びこむ神経線維になる。 一方で遠心性線維は、運動指令等を中枢神経系から筋や腺へと運びだす神経線維といえる。 このような機能の面から、 求心性という修飾語の同義語として感覚性 sensory、 遠心性の同義語として運動性 motorという表現が用いられる。 また求心性線維は感覚神経 sensory nerve、 遠心性線維は運動神経 motor nerveと呼ばれる。 ここでいう運動神経は、 一般語として「運動がよくできる」という意味の運動神経とは無関係である。 筆者のようにスポーツが下手で「運動神経がない」ひとであっても、 身体運動を惹起している以上、 体内では運動神経がはたらいている。

末梢神経系の2種の線維(求心性・遠心性)は、 どちらも体性 somatic内臓性 visceralの両方の要素を持っている。 内臓性というのは文字通りでわかりやすいが、 体性ということばは聞き慣れないかもしれない。 ここでの体性とは、 皮膚や関節の感覚、 視覚や聴覚などのいわゆる五感、 そして身体の運動など、 身体と外界との相互作用に関わる生理機能を指すことばである。 わかりにくければ、 とりあえず内臓性以外の身体機能だと考えても大きな間違いはない。 感覚情報を中枢へと伝える求心性線維には、 関節や皮膚で受容された体性の感覚情報を運ぶものと、 心筋や内臓といった器官からの感覚情報を運ぶ内臓性のものがある。 同様に遠心性線維についても、 骨格筋などを動かすための運動指令を運ぶ体性線維と、 消化器や内分泌腺の活動を制御するための指令を運ぶ内臓性線維がある。

末梢神経系のうち内臓性のものは、 とくに自律神経 autonomic nerveと呼ばれる。 教科書のなかには、 自律神経の定義を「遠心性の」内臓性末梢神経としているものもある。 そういえば高等学校の生物学でも、 自律神経系の節前・節後ニューロンや、 交感・副交感神経のはたらきといったはなしがでてきたが、 これらはいずれも中枢から末梢効果器を制御する遠心性のはたらきである。 推測するに自律神経は、 「自動的に内臓のはたらきを制御する」という役割上、 その遠心性のはたらきにスポットライトがあてられることが多いのだろう。 しかしながら、 身体状態の自律的な制御のためには、 単に臓器を駆動する遠心性の指令を送りだすだけでなく、 求心性線維からの感覚情報により体内状態を常にモニタリングすることが不可欠である。 その意味で自律ということばの語義からしても、 自律神経には遠心性・求心性双方の神経線維を含めるのが妥当だろう。 たとえば血圧の上昇に対して自動的に起こる血管の拡張応答は 「自律神経性反射」と表現されることがある。 このとき「自律神経性」という表現が「反射」にかかっているとすれば、 それは反射弓の求心性・遠心性の双方の成分を修飾しているはずだ。 すなわちこの表現は、 血管拡張を引き起こす視床下部からのホルモン性応答(遠心性)のみでなく、 動脈に存在する血圧センサーからの感覚情報伝達(求心性)も含めて 「自律神経性」と呼んでいることになる。

Figure  2: 感覚神経・運動神経

ここまでの神経系の分類をFigure 2にまとめた。

1.4 脳神経・脊髄神経

目・耳・鼻などの五感に携わる器官をはじめ、 関節がどのような角度で曲がっているか、 筋にどれだけの張力がかかっているか、 内臓がどのようにはたらいているかなどの感覚情報を受容するための器官を 受容器 receptor感覚器)という。 受容器は眼球のようにそれ単体で感覚専用の器官であることもあれば、 筋のなかに存在してその伸展具合をモニターする筋紡錘のような、 器官の一部であることもある。 一方、骨格筋・内臓筋や種々の腺など、 神経系によって制御され、 それによって外界や体内環境へと物理的・化学的にはたらきかける役割を担う器官を 効果器 effectorという。 これらの用語を用いると、 求心性の末梢神経は受容器からの情報を中枢神経系へ伝える線維であり、 遠心性の線維は効果器を制御するための指令を中枢から末梢へ伝えるための神経だといえる。 前項でみた末梢神経の分類は、 受容器・効果器のどちらと連絡しているか(求心性/遠心性)や、 対象となる受容器・効果器がどんなものか(体性/内臓性) といった機能的な観点に基づいたものだったわけだ。

Figure  3: 脳神経・脊髄神経

一方、末梢神経系は、 もっと単純に「脳と脊髄のどちらから出ているか」 という構造的な観点から分類することもできる。 そもそも末梢神経系とは、 中枢神経系と受容器や効果器を仲介するものであった。 そのため末梢神経は、必然的に一端で中枢神経とつながっているはずである。 そして中枢神経系は脳と脊髄からなっている。 よって末梢神経系は、必然的に脳か脊髄のどちらかと解剖学的なつながりをもっていることになる。 これにより末梢神経系を、脳神経と脊髄神経とに分類することができる(Figure 3)。 脳神経 cranial nerveとは文字通り「脳から出ている末梢神経線維」であり、 脊髄神経 spinal nerveは「脊髄から出ている末梢神経線維」である。 勘違いしやすいが、「脳神経≠脳の神経」「脊髄神経≠脊髄の神経」 という点に注意してほしい。 脳自体(のなかに存在している神経系の構造)は中枢神経系に分類されるが、 脳神経はその脳からとびだしている末梢神経である。 またここでは「脳から出ている」といった表現をとったが、 これは脳神経が脳から伸び出したひものようにみえることを表わしただけで、 「出ている=遠心性」という意味ではない。 実際、多くの脳神経とすべての脊髄神経が、 求心性・遠心性の両方を含む混合性線維である。

本解説文では次節以降において、 まずは脊髄の構造と、 脊髄に出入りする脊髄神経の解剖学的特徴について説明する。 その後、 認知神経科学においてより重要となる脳の構造と、 脳神経についての基礎知識を解説する。

1.5 解剖学における位置の表わし方

本題に入るまえに、 解剖学における位置関係の言い表わし方を説明しておきたい。 というのもこれをしっかり決めておかないと、 Aという解剖構造に対してBがどのあたりにあるのか言いたいとき、 その位置を正確に(一意に)表現することができないからだ。

Figure  4: 解剖学における位置

本解説文で対象とするのは、 基本的にヒトの神経系の解剖学である。 しかしすこし遠回りして、 まずヒト以外の哺乳類の神経系についてみてみよう(Figure 4左)。 四足動物において、歩行時の進行方向を前とすると、 その前後軸は「鼻から尻尾まで」を結ぶ直線と一致している。 そこで、 この姿勢における前を吻側 rostral(ふんそく)、 後ろを尾側 caudal(びそく)と呼ぶ。 それに対して重力方向を下とする上下軸は、背腹の関係と一致する。 そこで上を背側 dorsal(はいそく)、 下を腹側 ventral(ふくそく)と呼んでいる。 また側面方向については、 まず前提として、 個体にとっての左・右を用いて表現する。 「向かって左」のような呼び方では、 どの向きで対象を観察しているかによって左右の関係が変わってしまうからだ。 そのうえで、 各半身において体の正中線に違い側を内側 medial(ないそく)、 体側面の側を外側 lateral(がいそく)と呼ぶ (Figure 4右)。 ちなみにお気づきのとおり、 解剖学用語は一般に音読みをするのが慣習となっている。 「腹側」は日常生活的な感覚としては「はらがわ」と読みたいところだが、 解剖学では「ふくそく」と読む。 うっかり「はらがわ」などと読もうものなら、 周囲の爆笑ないし失笑を買うことだろう。

ともあれ、このように四足動物では、 体全体で吻尾軸・背腹軸が一致している。 よって脊髄では長軸が吻尾軸となり、 脳では前頭葉と後頭葉を結ぶ軸が吻尾軸となる(Figure 4左)。 ヒトの脳と脊髄でもこの呼称は同様であり、脊髄の長軸、 脳の前頭葉と後頭葉を結ぶ軸がともに吻尾軸と呼ばれる。 しかしヒトは四足動物と異なり、直立状態で生活している。 すなわちヒトの脳は、脊髄に対して約90°回転した状態にあるわけだ。 そのためヒトにおいては、脳と脊髄で吻尾軸・背腹軸が一致していない (Figure 4中)。

このことは初学者にとってときに混乱のもととなる。 たとえばヒトの脳の「背側」とは、 普通の姿勢をしたときの背中の方向にあたる後頭部を意味しているわけではなく、 頭のてっぺんの頭頂の方向を意味している。 背中の方向としての「うしろ側」を指したい場合には 「尾側」と言わなければならないわけだ。 (もちろんヒトの後頭部から尻尾が生えているわけではないのだが…。) より正確にいうと、 脳のなかでも大脳と間脳については吻尾・背腹軸を脊髄と回転させるが、 中脳・橋・延髄と小脳においては、 脊髄とおなじ軸方向を用いるのが一般的である。

このようにヒトにおける神経系の位置関係の呼称は、 四足動物のそれと比べてやや複雑である。 さらには、 上記の吻側・尾側・背側・腹側という表現以外にも 前方 anterior後方 posterior上方 superior下方 inferior といった呼び方も併用され、 事態を複雑にしている。 後者のような当たりの柔らかい呼称は、 それがどの方向を意味しているか明らかな場面ではとっつきやすくてよいのだが、 場合によっては混乱を招くため注意が必要だ。 少なくとも脊髄解剖においては、 「前後」といった場合の解釈がくい違いやすいので、 誤解を防ぐため吻尾・背腹の表現を用いるのがよいと思う。

こうした解剖学における用語の使用は、 上記のようなヒト神経系に特有の事情もあいまって、 神経科学に入門したばかりのひとにはややこしいかもしれない。 しかしこれらは何も、 初学者をいぢめるために使われているわけではない。 実際の解剖標本を目の前にしなくても、 あるいは写実的なイラストや写真などの図版による視覚的な補助なしでも、 文章だけで解剖構造の位置関係を正確に伝えられるよう、 先達の研究者たちがなんとか苦心して整えた命名体系なのだ。 だから重要なことは、 こうした用語やそれに対応する英単語をうわべだけ暗記することではなく、 こうした表現を聞いたとき、 それが指し示す解剖構造の位置関係をあたまのなかに思い描けるということであり、 また他人に教えるときには、 誤解の可能性のない正確な表現をとる能力を身につけることである。 まあ無理にがんばらずとも、 使っているうちに慣れると思うので、めげないでほしい。

コラム1: 運動・感覚と上行・下行

神経系における「運動性」とは、 その神経線維やニューロンが、 効果器へ運動指令を伝えるための経路に携わっていることを意味する。 一方で「感覚性」とは、 その神経が感覚情報を伝えるための経路に携わっていることを意味する。 これはあくまで神経線維やニューロンが担っている機能に関する表現であり、 直接に効果器や受容器とつながっているか否かは無関係だ。 たとえば感覚ニューロンは受容器と脊髄をつなぎ、 末梢で受容された感覚情報を中枢に伝えるため、 もちろん「感覚性」である。 一方で脊髄の後角に存在し、 感覚ニューロンからシナプス連絡を受けるニューロン(二次ニューロン)は、 直接受容器とつながっているわけではないので、 定義上、感覚ニューロンではない。 しかしそのニューロンの機能は、 感覚ニューロンから伝えられた感覚情報を脳へと伝えることであるから、 機能的にみて明らかに「感覚性」である。

Figure  5: 感覚性・運動性

似たような用語として「上行性 ascending」 「下行性 descending」という表現がある(Figure 5)。 これはおもに脊髄内を走る神経線維につかう用語で、 上方(吻側)へ行くものは「上行性」、 下方(尾側)へ行くものは「下行性」である。 「向」ではなく「行」の漢字をあてるため、 タイプの際は注意されたい。 通常、脊髄を上行する線維は脳へと感覚情報を伝え、 下行する線維は運動指令を末梢へと運んでいる。 よって多くの場合には、 上行性線維は感覚性であり、 下行性線維は運動性となる。 しかし感覚神経のなかには、 脊髄に入ってからいったん下行し、 あるレベルまで下りてから再び上行して脳へと向かうものもある。 このような場合、 この線維はいったん「下行」してはいるものの、 機能の面では一貫して「感覚性」である。

ちなみにここまでの解説においては、 求心性・遠心性という分類も紹介した。 これは基本的に感覚性・運動性という分類の同義語であり、 中枢神経系へと向かう(求心)か離れる(遠心)かを示している以上、 必然的に末梢神経に対してなされる呼称だった。 しかし実際には、 脳から脊髄へと届けられる運動情報を「遠心性」と呼ぶなど、 中枢神経系のなかでの神経連絡に関しても求心性・遠心性の表現を用いる場合がある。 脳も脊髄もおなじ中枢神経系なのだから遠「心」もクソもなかろうと思うのだが、 このような場合は単に感覚性・運動性の同義語として用いられているものとして、 機械的に解釈しておけばよい。 個人的には、 低次視覚領域から高次視覚領域への神経連絡を「求心性」と呼ぶなど、 おなじ大脳のなかで起こる情報のやりとりにまで求心性・遠心性の形容をあてるのは、 さすがに気持ち悪いので慎むべきだと思う。 とはいえそうした表現を好むひともいるので、 少なくとも他人が言っているのを聞いたときには、 些末な字面にひっかからずに理解できるようにしておく必要がある。

1.6 断面の名称

もうひとつ、断面の名称について触れておこう。 神経系の解剖学、とくに中枢神経系の解剖においては、 よく断面図が用いられる。 これは脳や脊髄の内部構造を観察するためであり、 どの場所にどんな細胞や線維が存在しているのかを知るためである。 しかし断面図を見せられても、 いったいそれが脳をどのように切った結果みられた断面なのかが分からないと、 図を解釈することができない。

Figure  6: 断面の名称

そこで解剖学においては、 対象を切る「面」と、 それによって生じた「断面」の呼び方があらかじめ決められている(Figure 6)。 たとえば正立時の脳の前後軸と左右軸によってつくられる平面は、 おおよそ水平と一致する。 この方向を水平面 horizontal planeといい、 水平面に沿って脳標本をスライスしてできた断面を 水平断 horizontal sectionと呼ぶ。 また脳を縦に切る場合、 脳を横からみて前後・背腹軸の載る面を矢状面 sagittal plane、 脳を前からみて左右・背腹軸の載る面を前額面 coronal planeまたは 前頭面 frontal planeという。 これらの面に沿って脳をスライスすれば、 できた断面はそれぞれ矢状断 sagittal section前額断 coronal section前頭断 frontal section)と呼ばれることになる。 脊髄標本は水平面で切られた状態(ようするに輪切り)で観察することがほとんどだが、 この水平断は横断面 cross section と呼ばれることが多い。