フランス出張の記録(2011.03.07-15)

2011年3月7日から15日まで、フランスに出張してきました。

人生初の海外出張で、右往左往もし。
毎日の食事もままならないという、苦しい思いもしましたが。
それ以上に、このフランス滞在中に、件の3.11大震災が起きまして。
未曾有の大事に故国を離れているという、たいへん辛い記憶となりました。

震災で被害にあわれた方々には、こころからお見舞い申し上げます。
そして、くだらない共同研究で海外出張なんてすると、ひどい目にあうという教訓として。
この記録を残しておきます。

2011.03.07(Mon)

流刑日
以降14日の分まで、フランスにて執筆
帰りたい。

伊丹空港

4時起きで、ゆっくりとこころを落ち着けながら身支度
5時、出町発
雨、幸先悪い。
直行バスなら一本で便利らしいが、バスはまっぴらなので電車

電車に乗り込んだら、出るときにもってきたボロタオルで、カサとキャリーを拭く。
で、タオルは門真市で乗り換えのときに、ゴミ箱いき。
空港モノレールに乗り換えて伊丹へ。
乗り換え4分がわりとギリだった。

今回の旅程はぜんぶ全日空
全日空国際線にはクリックチェックインなるサービスがあり。
24時間前から、ネットでチェックインできる。
で、今回は初海外にも関わらず、そういう目新しいサービスを使ってみた。

これは結果的に正解
手荷物預けるとき、まったく待たずに済んだ。
クリックチェックイン済みの客専用の優先レーンは、まったく列ができてなかったので。
フツーの手荷物カウンターはかなりならんでたので、超ラッキー。

ネットでみてたら、このサービスの出始めのころは、ぜんぜん早くなかったみたいだけど。
(クリックチェックインしてない客が並んじゃったり、それをANAの人がちゃんと制御できてなかったりで。)
少なくともいま現在、伊丹では、かなり「優先」感あり。
ま、時間とかにもよるんだろうけどね。

ともあれ、これでキャリーバッグは人質に。
全日空の国内-国際乗継なので、成田では手荷物は出てこず、CDGまで一直線
便利だねー。

で、早く落ち着きたいので、とっとと保安ゲートも通過して、搭乗口へ。
遅延もなく、定刻で搭乗開始
そういえば、クリックチェックインした場合、紙のチケットはもらえない。
なので、携帯端末に送られてきた2次元バーコードで搭乗する…はずなんだけど。
「手荷物預けたお客様は、伊丹での搭乗ではこちらをお使いください」
とかいって、結局、紙のチケット渡された。
携帯での搭乗は、成田までお預け。

成田空港

「ふすま」に襲われたりすることもなく、無事、成田に着陸
で、飛行機を降りると、到着ロビーに出るまえに、
「国際線乗り継ぎのかたはこちら」
の案内が。
その先は出国審査場に直結してるらしく、いったん出なくても、直で出国審査受けられるらしい…

全日空のおねえさんが繰り返している、
「一度出国手続きをされますと、戻っていただくことはできません」
というアナウンスが怖い意味に聞こえる(ゴクリ)

まあでも、どうせやることはないので、そのまま乗継コースへ。
10分ほど並んで、保安ゲートを通過
伊丹の保安ゲートにはバーコードリーダあったのに、ここにはないのね。
携帯の2次元バーコード画面の下のほうの便名を、目で見て確認された。
そのせいで、伊丹ではリーダにピッとやったら出てきた搭乗口の書いてあるレシートがもらえず。

で、保安ゲートの次は、出国審査
事前に手をまわしてもらっておいたおかげで、とくにブラックリストに名前はみつからず。
無事にスタンプを押してもらう。
そうそう、ここでも搭乗券の呈示が必要なので、携帯端末をお渡しした。
やっぱり画面下のほうの、名前の確認とかしてるみたい。

しかし、この携帯端末画面で搭乗券の代わりにするサービス、使ってる人ぜんぜんいない。
みんな紙の搭乗券
挙句の果てには、
「搭乗券を拝見します」
っていわれてケータイ差し出すと、一瞬
「は?」
って顔されたりするし。
浸透してねぇな。

で、ともかく、初の出国審査も無事にこなし(?)、制限エリアへ。
まずは電光掲示板で、搭乗口の確認
そして、朝からなんも食ってないので、食い物屋を探す。
なんかKIOSKみたいのがないかと歩き回ったんだけど。
制限エリア内には、そういう店はあんまりないのかね。

定食屋があったけど、2000円とかいう暴利なので、あきらめてマックへ。
日本最後のメシくらい、白いごはんが食べたかったです。
あとは本屋で、鳥羽亮の剣客小説を購入
中高時代に、機内でよく鳥羽亮の小説読んでたもんで。
空港内をぶらついてたら、なんか無性に読みたなくなった。

で、ひととおりやることやっても、まだ出発まで2時間ほど余裕あり。
ということで、あとは搭乗口付近までいって、小声でぼそぼそ発表練習してた。
電力窃盗できるコンセントがみつからなかったので、印刷してきたスライドをめくりつつ。
出発1時間前くらいには、成田合流の先輩も到着
そして外は雪。
たいへん幸先悪い。

機内整備の遅れとかで、搭乗開始は約20分遅れ。
まあ、べつに問題はないけど。
で、搭乗時は、改札機のまえに全日空のおねえさんにパスポートと搭乗券を確認されるんだけど。
ここでも、携帯端末を差し出す。
今回は名前と便名を確認された。

で、改札機ではケータイ画面をかざし、ついにケータイ搭乗に成功
しかし、ここでプチ問題
国際線の改札機って、座席番号かかれた半券って出てこないのね。
伊丹では、搭乗口の改札機で、レシート出てきたんだけど。
もともと紙のチケットのひとは、そこに座席番号かいてあるからいいんだろうけど。
ケータイのひとは、端末開かないと、座席番号がわからんのよね。
しかし、ケータイの電源は飛行機乗る前に切れっていわれるし。

しょうがないので、搭乗前に端末画面を確認し、すぐに電源を切って飛行機に乗り込む。
よく考えると、ケータイ使用不可な場所への入場にケータイ使うって、破綻してんのか?
あと、空路利用時は、出張終了後に事務に飛行機の半券提出しなきゃならんはずなんだけど。
ま、もともとないものは、しょうがないよね?

国際線機内

行きは事前座席指定しておいたので、通路側席
気楽だ。
でも帰りのぶんは忘れてたので、たぶん真ん中席になるんだろうなぁ。
いまから鬱
あと、とくに示し合わせたわけでもないのに、先輩がわたしの前の席だった。

シャルル・ド・ゴール着が現地時間の16:30とかなので、機内ではなるべく寝ずに過ごす。

最初のうちは、例によって印刷資料みながら、こころのなかで発表練習
で、そのうち飽きてきたので、いったんやめて鳥羽亮など読む。
『影与力嵐八九郎 鬼剣』
このシリーズは初めて読むけど、まあまあかね。
個人的には野晒唐十郎シリーズのほうが好きかな。

機内食は、和食と洋食の選択方式
あたしは迷わず、和食
(人´∀`)とんかつだ~
最期に白いごはんが食べられてよかった…(涙)

で、そのあとは、小一時間ほどウトウトしつつ、ゲシャイダーとか論文とか読んだり。
断続的に発表練習したり。
DSをやろうとするも、目が疲れるのですぐやめる。
最後の2時間ほどは、ビデオサービスのスカイクロラみてた。
いやー、機内でみるものじゃないね(笑)

で、思ったほどもてあますこともなく、CDGに到着
所要時間は約12時間半
離陸は遅れたけど、到着は定刻より少し早く、16時ちょいすぎ。

シャルル・ド・ゴール空港

とりあえず、飛行機から降りたら、入国審査
「EUじゃない国のひと」列だけど、さばけがよくて5分も待たずに済む。
これがアメリカだと、滞在期間やら理由やら聞かれて、審査だけで小一時間はかかるんだってさ。
面倒な国ですな。

フランスはテキトー主義なのか、パスポート渡したら、ハンコ押されて返ってきておしまい。
早い。

で、そのあとベルトコンベアで手荷物受け取り。
ほぼ一番最後に出てきた。
(´д`)

そういえば、アメリカで審査に1時間とかかかったら、荷物受け取りどうすんだろ。
その間ずっと、コンベアで回されてんの?
それって保安上よくないし、無意味にコンベア占領するから、コスト的にも無駄だよね?

ともかく、ロストバゲージもなく、荷物はちゃんと到着
そのあとは、出てすぐのとこの第1ターミナル空港インフォメーション前で待つ。
ここで先生と合流の予定になってるので。
先生はルフトハンザ航空で、フランクフルト経由

約2時間ほど待って、18:20ごろ、先生のほうも無事到着
今回は奥様も同伴
しかしなんか、もはや2時間程度の待ち時間は、なんともない気がしてきた。

パリ第5大学

合流後、タクシーにてパリ市内へ。
途中、やや渋滞してたけど、たぶん40分強ぐらいでついたんだったかな。

パリの第一印象は「猥雑」
なんというか、北京とかニューデリーとかいわれてイメージするような雰囲気がある。
ごちゃごちゃしてるし、路中が多いなんてもんじゃないし。
道路が超うねってるくせに、走ってる車は、すごい強引な車線変更・ターンとかしてくるし。

で、とりあえずサンジェルマン・デ・プレ教会でタクシー一時停止
その後、先生の指示にしたがって、パリ第5大学前までいってもらう。
先生もよくこんな道、覚えてんな。

運賃は40数ユーロで、4人乗りの割増料金とかもいれて、53ユーロ
先生に払っていただいた。
ラッキー。

その後、先生は大学に入って滞在先のラボへ。
われわれは荷物が多いので、路上待ち。
しばらくして、あちらの教授とウチの先生が降りてきた。
入口のセキュリティーオフィスで鍵を借り、この1週間滞在するスタジオへ。

宿舎

大学のすぐ南側の古い建物が、滞在者用のスタジオ
建物自体は古いけど、ドアはナンバーロックとかついててアンバランス
「もとは教会」
っていってた気がするけど、よく聞き取れんかった。
まだ耳が慣れてない。

フロアは2つあるみたいだけど、われわれは3階
先生は1号室、先輩は4号室で、あたしは5号室


廊下から
窓の外に見えてるのは、パリ第5大学


デスク
電子レンジは安心のHITACHI製(笑)


キッチン
電磁調理器2口


ベットは2階
というか、半2階?


ベット
部屋の上部にあるせいで、すごい暑い。


バスルーム
トイレの水が弱い。

うらやましいとか思ったヤツ、歯をくいしばって前にでてください。

まあひと通り揃ってはいる。
キッチンもあるし、外食せずとも生きていけそう。
ただしネットワークはダメ。
有線は来てるし、無線LANも飛んでるんだけど、IDとパス認証が要求される。
これは明日にならんと無理っぽいね。

買い出し

先生が日用品などの買い出しにいくというので、ついていく。
歩いて3分ぐらいのとこ。
なにやらブティックみたいなつくりの建物だけど、地下に降りると食品売場などが。
まあようするに、デパートか。

で、とりあえず目先の生存のため、パンと水とビールを購入
ウインナー・ヨーグルトなどのちょっとしたものも。
お支払は、いつもニコニコ現金払い。
初ユーロ硬貨入手

しかし、聞いてはいたけどホントに愛想悪いね。
袋はポイっと放ってくるし、商品も半分投げながらレジ通すし。
釣銭は叩きつけるように置くし。
可能な限り買い物の回数も減らしたい。

晩ごはん

先生がどっか食べにいこうというので、ついていく。
すぐ近くのカフェ
月曜夜なのに、信じられないほど混んでるうえ、騒がしい。
時差の関係で、フランスはいま金曜なんじゃね?

そして、当然のように英語メニューはない。
"Do you have an English menu?"
"NNNNNNNNNNNNON."
マジでこういわれた。
はいはい、フランス語をはなすフランス人様はえらいねー。
死ね。

ビールとサンドイッチを適当に注文
ビールは、まあ普通においしい、ぐらい。
エール的な軽いヤツだった。
サンドイッチはビミョー。
あのコンビーフみたいのは、何者ですか。

ちなみに、信じられんほど高い。
なんでサンドイッチ一皿、19ユーロとかすんの。
レストランではなくカフェなので、しょうがない価格設定なのだろうか。
ま、先生におごっていただいたので、われわれはあずかり知らんことですが。

そうそう、ここで初めて、ギャルソンが支払い処理までやるというのを知る。
日本みたいに、レジにいって会計するんじゃないんだね。
なんかギャルソンが忙しそうにしてるうえ、店員同士でくっちゃべったりしてるので、会計が遅くなる。
こんな怠慢仕事なのに、チップを払わなきゃならんとは、どういう文化なのか。
吉野家の店員のほうが、まだマシ

そういえば先生は、カード払いで、チップは渡してなかった気がするけど。
みてないあいだに渡したりしてたのだろうか?
# あとで先輩に聞いたら、チップもカードで払えるもんらしい。
# 伝票にチップの額を書き込む欄があるんだってさ。
# なんかバカバカしい文化だなぁ。

就寝

宿舎にもどって、シャワー
部屋にシャワーもトイレもついてるので、ラクでよい。
先生は部屋の古さにガックリしてたみたいだけど…
いつもどんだけいいトコに泊ってるんだろうか。

シャワー後、PCを起動してスライドの直しを少し。
それから、2周ほど声に出してリハーサル
まあ、なんとかなんべ。

いまさらあがく気もないので、23時にはおとなしく就寝
今朝の起床が4時で、日仏時差は8時間なので、27時間起きてた計算になるか。
まあ、途中1時間ほど落ちたりしてたけど。
機内では寝ないようがんばったおかげで、フツーに眠れそう。

2011.03.08(Tue)

フランス出張2日目
帰りたい。

6時ごろ起床
よく寝た。
やはり時差ボケなるものは、都市伝説なのか?

朝ごはん

昨日買ってきた、ドーナツを2個かじる。
プラパックに中くらいのが4個はいってて、1.8ユーロだったやつ
プレーンヨーグルト・コーヒー
おされ感ゼロ

出勤

8:30に宿舎内で先生と待ち合わせてから、大学へ。
歩いて1分
エレベーターが清掃員とその道具で混んでるので、階段さがしてウロウロ
やっとのことで3階にあがる。
(日本でいうところの4階)

セミナー室前では、ひとびとがコーヒー中
スケジュールに
"Coffee, tea and croissants"
って書いてあったけど、本気だったのか…

あらためてあちらの教授(Prof. David Hansel)にごあいさつする。
で、いちおうデスクを与えていただいた。
倉庫部屋に机がおいてある、みたいなトコだけど、ネット回線があるので天国
しかしいまはネットにつないでる時間はなさそうだな。

続いて、すぐにプロジェクタのチェックをしたいんだけど、とお願いする。
会場は普通のセミナー室
机なんかを全部廊下に出したうえで、椅子がところせましと並べられている。
まあ、インフォーマルではあるみたいで助かった。

プロジェクタに接続
資料投影、問題なし。

シンポジウム1日目 午前

9時過ぎから、午前中のセッション開始
最初は、ウチの教授
なんだけど、なんかセッションチェアーのはなしが長くて、早くも時間が押し気味
これがフランス時間(笑)

2番目はヒトで眼球運動使って、網膜中心と空間中心の観察窓うんぬんとかやってるひと。
こまごましてるけど、面白い。
早くもでしゃばって、質問など。

で、3人目があたし。
説明につまることもなく、とどこおりなく。
延々とリハーサルしといてよかった。
いくつか質問やコメントもいただく。
ということは、少なくとも内容がぜんぜん伝わってないということはなかったわけで。
よかったよかった。

コーヒーブレイクをはさんで、午前はもう2人発表して、おしまい。

昼ごはん

昼ごはんはどこぞに食べに行くことになるのかと思ってたんだけど。
わりかし豪勢なビュッフェが用意してあって、セミナー室の前でガヤガヤしながら食べる。
これはラッキー。
フランスパンと生ハムがおいしい。

食べながらも、あたしの実験についてコメントなどもらう。
発表しちゃえば、それに関する質問とかで声かけてもらえるので、らくちんね。
"You are a very good presenter."
なるお褒めの言葉をいただいたり。

ついでに与えられたデスクでPCを起動し、やっとメールチェック
ネットへの接続を確立できたので、多少こころの落ち着きを取り戻す。

シンポジウム1日目 午後

午後は休憩をはさみつつ、もう5人発表
T. Boraudとか、C. Constantinidisとか、面白い発表が続いた。
とくにConstantinidisは、課題訓練前後のPFC活動の違いについてで、超興味深い。
チューニングは変わらずに、全体に発火頻度はあがるのか。
どう解釈したらいいもんなんだろうね。

買い出しリローデット

シンポ終了後、食料の買い出しにでかける。
昨日は目先の食料しか買ってなかったんで。
おんなじスーパーへ。
スーパーというか、デパ地下の生鮮食品売場ってカンジかね。

今回は、もう二度と買い物にこなくていいよう、多めに。
ミネラルウォーター6本・パン・リンゴジュース
あと、チンするだけの食品の類をいくつか。

しかし、買った物が多かったので、レジでの袋づめに手間取る。
そして手間取ってるあいだに、店員に釣銭ちょろまかされた。
あせってて、その場では額を確認できなくて。
部屋に帰ってから調べたら、1ユーロ足らんかった。
しかし自分としては、腹が立つより
「1ユーロなんぞで済んでよかったわ」
という感想しか抱かないので、とくに無問題
盗られたのがタマとか内臓でなくてホッとした。

晩ごはん

なんか、参加者みんなでごはんにいくとかいうハナシを聞いた気もしたけど。
外食も人付き合いも嫌いなので、当然のごとくぶっちぎる。
なにが悲しくて、わざわざバスまで乗って外食しにいかんといけないのかね。

あんまりおなか減ってないので、ビールとウインナー
ビールは昨日買っておいたHeineken
え?国が違う?
フランスってオランダ領じゃないの?

2日分の下着・靴下がたまったので、初洗濯
洗面所で手洗い。
洗濯バサミをテキトーにぶらさげて干す。

ついでに思い出したので、折りたたみとキャリーの雨除けも広げておく。
拭いたとはいえ、やっぱきっちり乾かさないとね。

23時半ごろ就寝

2011.03.09(Wed)

フランス出張3日目
帰りたい。

6時起床
規則正しい生活

朝ごはん

パンにクリームチーズを塗ってかじる。
リンゴジュース

出勤

部屋にいてもしかたないので、とっとと出勤
7:40ごろ、宿舎発
歩いて1分で大学につくと、入口の前に人だかりが。
まだ門があいてないらしい。
でも、出直すかと考えているうちに、ほどなく開門
7:45に開くみたいだね。

昨日と同じく歩いて3階の部屋へ。
超タバコくさい。
フランスはわりと、タバコに寛容なのだろうか。
廊下をくわえタバコで歩いているひととかいる。

換気のためにドアをあけてデスクで作業してたら、大学職員らしきひとに話しかけられる。
フランス語はしゃべれねえっての。
てか、フランス人のしゃべることばは、英語すら聞き取れない。
やっとのことで、collaboratorだと理解してもらう。

シンポジウム2日目 午前

午前中は、滞在先の教授含め、理論屋さんの発表が続く。
式自体は、そこまで複雑でもないんだけど…
そうモデル化する背景がよくわかってないので、どうしてもついていけなくなる。

とくに、午前中最後のCarlのは、ヤバかった。
本人は、
"Very simple."
っていいながらしゃべってるんだけど。
どこがシンプルなのか、さっぱりわからん。

でも、演者がシンプルっていうたびに聴衆からややどよめきがあがってたので。
たぶんこのモデルは、理論屋さんからみても、じつのところあんまりシンプルではないのだろう。

昼ごはん

昨日と同様、なかなかのビュッフェあり。
この金はどこから出てるんだろう…
ともあれ、ありがたくいただく。
スモークサーモンがおいしい。

シンポジウム2日目 午後

午後は、G. Decoなどの有名人を含む、ラスト5人
ウチの先輩も、このセッションに。

個人的にはC. Machensのdemixing methodが面白いと思った。
神経活動を、異なる課題関連信号に分解するっていう。
ただ、これをやるとどういう良いことがあるのかは、ちょっと不明
demixされたcomponentって、もとの活動に強く依存するハズだし。
componentがどうだったら何だといえるのか、よくわからん。
記録時の実験者バイアスとかも、ありえるわけだしね。
方法自体は、面白いと思うんだけど…

ウチの先輩も、とどこおりなく発表を終了
時間は余裕でオーバーしてたけど…
しかしトークのなかで笑いをとれたりできて、うらやましい。
あたしのときも、多少は笑いとれたがね。
外人相手のトークなんだから、もっと積極的に狙っていけるようになりたい。

シンポジウムのおわりに、あちらの教授がシメのコメント
そこにおいて、2日間のトークを聞いてて思ったという
「なんでprefrontalは、unit recordingばっかなんじゃ」
という疑問が呈示された。
もちろん、Constantinidisなんかは当然マルチなので、unitばっかってコトもないんだけど。
じゃあそもそも、なんでいまさらunit recordingなんてやってんトコあんの、というわけ。

うーん、まあこれに関しては、正直いって研究者の惰性がいちばんおおきいと思う。
情けないハナシだが。
いちおうunitにする理由というのも、ないことはないと思うけど…

ああでも、少なくともPFCでtetrodeは意味ないとConstantinidis氏がおっしゃっていた。
細胞密度が少ないから、無駄になる接点が多いそうで。
Boraud氏も、primateでは大脳基底核でさえ、tetrodeはそれほど有効ではないと。
へぇ~、そんなもんなんですか。

晩ごはん

セコいことに、昼ごはんを多めにとって残しておいたので、デスクでそれを食べる。
できる限りもう買い物には出たくないんで。
食料を節約したい、ということで。
フランスパン・スモークサーモン・ローストビーフ・ピクルス・サラダ

宿舎に帰宅後、もともと部屋に据え付けのタオルを洗う。
どうやら交換してもらえないようなので。
ゴミは捨てられてるから、清掃は入ってるみたいなんだけどね。

24時すぎ就寝
だんだん遅くなる就寝時間(笑)

2011.03.10(Thu)

フランス出張4日目
帰りたい。

6時すぎ、起床
なんか部屋がものすごい乾燥してるらしく、のどが痛い。
マスクして寝てるんだけど、それでものどが痛くて目が覚めるぐらい。
昨日の夜に干したタオルは、すでにカラカラに乾いてる。

朝ごはん

パンとクリームチーズとアップルジュース
それに、日本からもってきた野菜生活200mlパック
ヨーグルト・コーヒー
いちおうパブロンも飲んでおく。

ディスカッション 午前

今日は、実験の解析とかについての細かいディスカッション
日本側はわれわれ3人
あちらは、教授に加えて6人ほど

10時からっていわれてたのに、始まったのは10:45ごろ。
これがフランス時間

内容自体は、最初はわりと有意義だったんだけど…
先生が、昔のしょーもない実験のデータみせはじめちゃったんで、ご破算に。
あの実験、課題のつくりも愚かだし、条件が不良設定だし、好きじゃないのよね。
ということで、途中からヤル気なし。

昼ごはん

日本人3人で、テキトーに食べにでる。
といっても、先生がまえにいったことのある場所だったらしく。
メニューに英語表記もあり。

あたしは、無難にハンバーガーとかを頼んでおく。
まったくもって無難な味
ホントはpoissonが食べたかったんだけど、フライかオリーブオイルまみれのしかなくて…
もうちょっとヘルシーに料理できないの?

あと、水がチョーまずい。
あたし、ガス入りの水って嫌いなんだよね。
変な味がする気がする。
ギャルソンがちからまかせに開けたんで、ボトルの口が割れてガラス入ってんし。
飲めねーよ、こんなもん。
やっぱフランスって、品がないね。
料理くるのも信じられないほど時間かかった。

ラボに帰りついてから、ガスの入ってない水でパブロン飲む。
それから、あちらの教授と一緒に、日曜に大学入る手続きとか。
といっても、秘書のひとに名前を教えただけだけど。
これでちゃんとやってもらえるんだろうか…

ディスカッション 午後

午後も引き続き、ディスカッション
すごい初歩的だけど、あちらのやった解析とかも出てきて、いちおうハナシにはなる。
まあ、行動データだけでもいろいろいえるなら、それにこしたことはないしね。
これはあたしも、帰国して落ち着いたら手をつけてみよう。

しかし、急速眼球運動が途中でtruncateされるってのは、ちょっと信じがたいな。
単に、本当にそこに向けて眼球運動しただけじゃね?
商売相手が計算機なかたは、実際の実験場面に関する想像力がちと足りない。
仕方ないけどね。
「ホントにそこに向けて眼球運動したんだべ」
「なんでそんな中途半端なところへ?」
「ハエでもいたんじゃね?」
「それだと、必ずしも正しい方向へは向かわないハズ」
「ハエの前頭連合野に、空間位置に関するbump stateが…」
「ハチには空間性作業記憶があるというハナシが…」
いつのまにか他のひとたちがしていた会話からおいていかれる(笑)

その後は、ハナシのテーマが学習過程にうつったので、あたしはほぼ沈黙
むこうのひとがいってることも、興味の対象も、まあわからないではないんだけど。
基本的に、われわれは学習過程が知りたいんではないワケで。
そのために、あの手この手と、学習を短くするための工夫をするんだよね。
でもそうすると、なんらかの統一的な学習モデルで説明するのは難しくなっていく。

それと、計算屋さんがわりと重視する、モデルからの現実の予測、つまり
「もしモデルが正しければ、こうすればこうなるハズだ」
ってはなしだけど。
この問題については、論点がズレてると思うなぁ。
感覚刺激上の弁別学習が難しいんじゃなくて、「概念」の学習が難しいんだと思うんだよね。
だから、モデルに基づいて訓練の仕方を変えても、学習は早くならないと思う。

あと、どうでもいいけど、先生の英単語の勘違いのせいで、ハナシが伝わらない局面が多々
distiguishは「消す」って意味ではないですよ。

ともあれ、紆余曲折を経つつ、5時ごろ終了
ぶっちゃけ、こんなディスカッションSkypeで事足りるよね、感がひしひし。

ディスカッション終了後、あちらの教授に、
「これからもデータ取り続けるのか?」
と聞かれる。
そりゃあもちろん。
そうでなきゃ、博士終えられないからね。

なんでそんな当たり前のことを聞くのか、といぶかしんでいたら、さらに
「お前はいま、PHD courseのどのへんだ」
的な質問をされる。
あぁ、なるほどね。
どうやら、もう博士課程も終わりにさしかかってるひとだと思われてたようで。
まだ修士を終えるとこですよ、と説明する。
"So ... you're gonna spend at least three more years at your lab."
"Or waste."

晩ごはん

たしか、若いメンツで飲みに行くから、8時頃にラボにいろといわれてた気がする。
…ので、7時半ごろ、とっとと宿舎にひきあげる。
あたしにそういう誘いとか、かけないでいただけますか。

ということで、宿舎でパンをかじる。
さすがに味気ないので、生ハム
ただし、もはやフランスのものを信じる気はないので、生ハムといえども炙ってから食べる。

のどの具合の経過が知りたいので、夜は薬は飲まないでおいてみる。
で、本などの読んでたら、21時半ごろにベッドで気絶
気付いたら24時過ぎだった。
歯磨いてから就寝

2011.03.11(Fri)

フランス出張5日目
帰りたい。

6時前、起床
よく寝た。
いつもはいったん寝落ちすると、そのあと寝付くのに時間かかるんだけど。
昨日はフツーに、すぐ眠れたな。
やっぱ疲れてるんだろうね。

のどの具合は、ぼちぼち。
悪化はしてないけど、完快は遠いか。

昨日うっかり寝ちゃったせいで洗濯できなかったので、朝から洗濯
きつくしぼり過ぎて、左手の親指のつけねの皮がずるっといきそうになる。
完全にめくれる前に力抜いたんで、いちおう外傷はなし。
が、表皮がういちゃった部分が、まめみたいになってしまった。

朝ごはん

初日に買ったドーナツののこりをかじる。
コーヒー
薬は飲まずに様子見

登校

8:30ごろ、ラボに出勤してネットにつなぐ。
こころの落ち着きを取り戻す。

yahooメールをチェックしようとすると、トップページに地震速報が。
そういえば、昨日も震度3がどうのとかいうメッセージ出てたな…
とか思いつつ、メールチェック
で、母から
「けっこうでかい地震があった」
というメールがきてるのを発見
へぇ~、と思いつつも地震情報よくみてみたら、茨城で震度7とか書いてあってびびった。

日本時間で14時すぎってことは、ついさっきぐらいに起きたということか。
さいわい、ウチの家族はみんな無事

あとから出勤してきた先輩や先生とも、雑談
留守番組に連絡したところ、研究室も被害なしとのこと
とりあえず、よかった。

パリ第6大学

身内の安全も確認できたところで、地震はいったん置いといて、ラボ発
今日はパリ第6大学の大谷サトル先生のところへ、見学へ。
しかも、ついでにあちらのラボミーティングで発表させられる。

ちなみにこの発表については、何にも聞かされてなくて、シンポ1日目のあとにはじめていわれた。
「金曜にも発表してもらうから」
って。
なんでそういう嫌がらせするんですか。
もっと早くにいってくれればいいでしょうが。

ラボを出て、徒歩5分でSt Germain des Pres駅へ。
自動券売機で「チケッ」を買う。
1回券1.4ユーロ
札をいれる口がなくて焦るが、2ユーロ硬貨をもってたので買えた。

てか、自動券売機ですらクレジットカード使えるんだね。
現に、でかい札しかもってなかった先輩は、クレカでキップ買ってたし。
うわさは聞いてたけど、ここまでクレカ社会だとは。

テキトーにきた電車にのったら、どうも分岐が違ったらしく、次のOdeonで乗り換え。
ドアが開かなくて焦る。
レバーを上にあげるんですね。
10番に乗り換えて、数分でJussieu駅に到着
駅を出てすぐのところで待機
ほどなくして、大谷先生が現われる。
先導されて、パリ第6大学内へ。

第6大学は、われわれのいる第5とはうってかわって、モダンな外見
なんか、企業のオフィスビルみたい。
しかし、センスが超悪い。
しかも大半はまだ工事中

工事中の建物のなかを抜けて、裏手へ。
こっちは、わりかし大学っぽい。
中途半端に公園風になりつつ、小汚いカンジが。

セミナー

5階か6階ぐらいまであがり、大谷先生の研究室へ。
すでにプロジェクタが用意されてるので、さっそく準備
ほどなくしてひとが集まり始め、10余人くらいでスタート
さきに先輩から。
40分ほど説明して、その後いろいろと質問が出て、1時間半ぐらい。

で、つぎにあたし
と思ったんだけど。
なんか、
「いやー、どうもご苦労様でした、昼ごはんに行きましょう」
みたいな流れになって、あたしの番なしでそのまま終了

え?
もしかして、発表する院生ってひとりってことになってたの?
でも先生は、われわれふたりともやれっていってたし。
てことは、先生同士での意思疎通の齟齬で、あっちはひとりしか発表しないと思ってたのか…

まあ、やんないでいいんなら、べつにいいけど。
でもさー、いちおう昨日、スライドを多少簡略化したり、説明の流れ考えたりしたんだけどな。
そういうの無駄にされるのって、気分いいもんじゃないよ。
教授もいきなり無茶振りしといて、打ち合わせミスでやっぱなし、ってのはないでしょ。
ざけんのもいい加減にしてほしい。

昼ごはん

その後、大谷先生のラボを見学
…するものの、なんせスライスとかがメインなんで、みるものがない。
だれも実験中のひといないし。
10分ぐらいで、早々に見学終了

で、大谷先生が予約しておいてくださった、近くのカフェへ。
セミナーにきてた、お隣の研究室のボスっぽいかたも合流
あるいて10分ぐらい?
大学のすぐ前


なんか、構内にあった謎のオブジェ

われわれは、このあと別の予定があるので、アルコールなしでごはんのみ。
すいませんね、日本人はまじめで。
あたしは、カモのソテーみたいのをチョイス
食後のコーヒーを頼もうとして、コーヒーアイスを頼みそうになるというハプニングもありつつ。
たいへんおいしくて、満足でした。
しかも、大谷先生にごちそうしていただいた。
ごちそうさまです。

そうそう、その食事中に、面白い話を聞きましたよ。
大谷先生はパリ第6大学に研究室があるけど、実際にはINSERMという機関の研究者だそうで。
たぶん、研究所かなんか?
フランスでは、こんなふうに研究機関が大学の一部を間借りしてるというのが、よくあるそうな。
ハコの所有者と、実際に住んでるひとの対応が、必ずしも単純でないというか。
なので大谷先生は、「教授」ではなく「研究員」

で、面白いのは、フランスにおける教授と研究員の社会的な上下関係
なんと研究員のほうが、一般に教授よりも「上」という認識なのだそう。
なぜなら、
・教授はlectureをするひと
・研究員はresearchに専念するひと
だから。

日本と逆、だよね?
日本では、
・研究員は研究をしてるだけ
・教授はそれに加えて、社会的地位ももってる
だから、教授のほうが一般的には「上」なイメージだもん。
お偉い先生方も、教授職が定年で切れると、しぶしぶ研究所とかにいくわけで。

こういう社会的認識の違いは、けっこうおもしろいと思う。
そして、個人的にはフランス流の考え方にも、一理あると感じる。
だって、日本の価値観では、
「教授は研究の専門家であるうえに、教育者としても一流」
と考えるわけだけど。
(だからこそ「教授」という職を地位あるものとする。)
研究者としての能力で教授になってるひとは、必ずしも良い教育者ではないわけで。
というか、教育者としては三流なことが多い。
だから、研究職と教育職をそもそも切り離して考えるのは、妥当かも。
そしてそのうえで、研究のほうが「上」とみなしてもらえるなら、悪くないよね。

もちろん、フランスの大学教授だって、研究してるけど。
一般論における、認識の問題として、ね。

あ、あと、それとはぜんぜん関係ないけど。
フランスって研究費のgrantが少ないそうな。
そして、それを取るにはコネが最重要、と。
このへんのドロドロ具合は、どこの国も変わりませんな。

コレジ・ド・フランス

大谷先生と別れて、徒歩でコレジ・ド・フランスへ向かう。
先生が、Sidney Wiener教授とのアポをとってあるということで。
歩いて10分強ぐらい?
すぐ近く。

もともとローマの浴場だった建物だそうで、まったく大学らしくないつくり。
美術館みたいな。
入口にゲートとかあって、黒服のヤツが見張ってるし。
落ちつかねぇ。

洋画に出てくる企業のセキュリティデスクみたいなとこへ。
で、洋画に出てくるオフィサーみたいな体格のいいおっさんに、Wiener教授に取り次いでもらう。
しばらくするとおむかえのひとが現われ、連れられて構内へ。
奥の建物は、正面の建物とは別の意味でスゲーきれい。
つまり、歴史的な意味ではなく、新築的な意味で。

■執筆中■

再登校

パリ第5大学に帰りつく。
やれやれ。

で、さっそくネットをチェック
なんか、日本の沿岸全域で津波警報とか出てる。
かなりたいへんな状態らしい。
関東圏も、電車全線が復旧見通しなし、とか。

実家の母は、徒歩で職場から家までたどりついたらしい。
父は職場が遠いので、今日は泊まりになるそうな。
まあしかし、無事でなにより。
(追記:このころはまだ津波災害の状況とか知らなかった。)

そのままラボで、夜まで仕事
腹へったので20時ごろに帰る。

晩ごはん

例のごとく、パンとハム
ビール
他の共同研究者なのか、外人が泊ってる隣室が騒がしいと思ったら。
フライデーナイトなのね。
みんな死ね。

それと、このひどい乾燥の理由がわかったきがする。
部屋に備え付けの、このエアコンもどきか?
ここ数日、そんな寒くないから消してたんだけど…
今朝ほした洗濯物が、まだぜんぜん乾いてない。

23時すぎ、就寝

2011.03.12(Sat)

フランス出張6日目
帰りたい。

6時前、起床
健康的な生活周期

のどはフツー
代わりに、ちょっと水っぱながでる。
まさか風邪かー?
と思ったけど、なんかこの無駄に鼻水でるカンジは、花粉な気がする。
フランスはイネ科が多い、とかありますか?

朝ごはん

パン・クリームチーズ・リンゴジュース・コーヒー
ちなみに、ここ数日食ってるパンって、こういうの。



食料切れると買いに出なきゃならんくなるので、節約して、1食1枚
フライパンでトーストして。

登校

今日は土曜だけど、大学はフツーに開いてるとのことなので、登校
学生はあんまりきてないみたいだけど、たしかに普通に入れた。
で、登校後は、ずっとネットにはりついて、地震情報チェック
おもにUstreamのNHKと民放各社の地震特番みつつ。

いやはや、ほんとにひどいことになってる。
日仏時差が8時間で、出勤したのが8時なんで。
日本は16時すぎ
ちょうど第一原発1号機が爆発して、てんやわんやなところ
14時ごろと現在の写真を比較して、1号機がどうみてもぶっ飛んでる。
骨組しかのこってないようにみえる。

津波の被害状態とかも、あらためて知る。
こんなに甚大とは。

しかし、ともかく福島原発が心配すぎる。
放射線レベル1015マイクロシーベルトを記録とかいってるし。
シャレにならない。
でも、あの爆発が原子炉の爆発だったら、こんなレベルでは済まないはず。
早く最新の情報が知りたい。

日本時間で17時すぎごろ、枝野官房長官と原子力安全・保安院の会見がもうすぐあるという報道が。
17:15からだそうな。
でも、ぜんぜん始まらない。
どうなってんの。

30分遅れぐらいで、やっと官房長官の会見はじまる。
しかし、1号機の爆発についての情報はほぼなし。
ひどすぎる。
でも、メディアのヘリへの自粛や、偽情報への注意を明言したのはえらい。

保安院の会見でも、情報はほぼなし。
10km圏内は避難地域
まだ避難できてないひとは、屋内にいるようにという指示が繰り返される。

昼ごはん

いったん宿舎に帰って、パンをかじる。
味気ないので、買っておいた、チンするだけのハムカツみたいなやつ、1枚
で、とっとと食べ終えて、ラボに戻る。

再登校

昼ごはんから帰ってくると、12時
日本時間では20時ごろ
ちょうど官房長官が、原発についての最新情報の会見をしてるところ。

爆発は、格納容器ではなく、それを覆う建物が吹き飛んだだけらしい。
建物内(格納容器外)に水素がたまり、酸素と反応して爆発した、とか。
なんで水素がたまったのかはやっぱりよく分からないけど…
とりあえず格納容器は無事
ということは、内部の圧力容器もおそらく無事らしい。

で、これから格納容器内に海水とホウ酸を投入する作業を開始する、と。
海水は格納容器ごと核燃料を冷やすため。
ホウ酸は、中性子線を吸収して、あらたな核分裂を防ぐため。
海水って、大丈夫なのか、かなり心配ではあるが。
内圧が高まって燃料ごと爆発でもすれば、最悪の事態になるので。
ともかくそれは避けようということだろう。

現状がだんだん明らかになってきて、少し報道も落ち着いてくる。
NHKはニュース21開始
原発の続報はほとんどなく、地震・津波情報が続く。
津波が来たときの映像とか。
怖すぎる…涙でてきた…

昨日の時点では、踏み外しなどで数人死亡という程度だったのに。
いまは、あわせて1000人以上
ひとの死に方の淡々とした説明を、ぼーっと聞く。

日本時間22時すぎ、緊急地震速報
しかも福島の、まさに原発のある地区
震度5弱とか。
そんな…
しかも立て続けにさらに2回、緊急地震速報
場所はちょっとずつ違って、岩手とか、青森とか。

海水での冷却処理作業とかに、影響ないんだろうか。
ホントに心配
でも、とくにその作業に関する続報はなし。
支障はなかったということか?

被災地で収容されたひとから、3人抽出して検査したら、3人とも被爆してたらしい。
でも、いずれも付着した放射性物質の洗い落としで済むレベル
体調不良とかはなし。
しかもこのひとたちは、爆発前の放射線量最高だったときに、屋外で救助を待ってたそうで。
それでこのレベルで留まるなら、最悪の事態は避けられるのでは…

とかいってたら、日本時間で23時半ごろ、また緊急地震速報
長野で震度5弱
と思ったら、今度は岩手
も、もうやめて…(TдT)

しかし、その間も海水での冷却作業は進んでるみたい。
20時半すぎに作業を開始して、深夜1時過ぎには終了の見込みらしい。
それで完全に安全なのかはわからないけど…
ともかくまずは作業を無事に完了してほしい。

日本時間では日付まわって、13日
やはりニュースは落ち着いてきてる。
原発よりも、被災地の店舗・銀行の営業予定とか、病院の受け入れ状態とか。
あたしも少し落ち着いて、パリ発の原発構造説明メールを送信したり。
1時すぎの、海水注入作業終了をまつ。

ついでに、日本時間では日付まわったので、全日空の地震関連ページにアクセス
翌日の便まで、発着予定状況を調べられる。
あたしの帰国は、14日にシャルル・ド・ゴール発の便なんで、確認可
結果、予定通りの出発予定
よし。

日本時間1:35、保安院の会見はじまる。
が、海水注入作業については、「現在進行中」のみ。
1時すぎには終わるんじゃなかったの?
担当者は、数値読んでるだけで、要領得ないし。
圧力はさがってるけど、圧力容器内の水位がダウンスケールって、大丈夫なの?

日本時間4時、フランス時間20時
なんも新情報が出てこないので、帰ることにする。
いちおう明日も、大学には入れることになっているハズだし。
明日の登校まで12時間、日本の状況がわからなくなるのは不安だが…
仕方ない。

小雨が降ってる。

晩ごはん

宿舎に帰宅後、シャワー
晩ごはんは、例によってパン・ハム・ビール
日本のことが気になって、食が進まない。
胃がムカムカする。
原因はなんにせよ鼻炎が困るので、薬も飲む。

本日も、2日に一度のお洗濯
湿度維持のため、および指の皮の維持のため、ゆるめにしぼる。

24時ごろ、就寝

2011.03.13(Sun)

フランス出張7日目
一刻も早く帰りたい。

5:30起床
まっとうな生活周期を保っていることだけが、出張生活唯一の誇れる点

朝ごはん

パン・クリームチーズ・リンゴジュース・コーヒー
ひもじいよう。
あったかいうどんが食べたい。

散歩

7時ごろ、散歩に出る。
といっても、パリジャンぶりたいわけではなく。
明日、空港まで行くのに、タクシー拾える場所を探しておきたかったんで。

あるいて3分ぐらいのところに、タクシー乗り場があるのを発見
あそこで拾えるだろう。
ただ、拾うまでどんぐらいかかるか分からんから、早めにでるようにしよう。


謎の教会
これがサンジェルマン・デ・プレ教会なのかな…?
興味がないので、よくわからん。


右側のヤツがパリ第5大学
キャンパスとかはなくって、いきなりどーんと校舎が建ってる。
日中は、この通りに学生がわんさかいて、みんな路上喫煙
見苦しい。

大学まわりを一周して、15分ほどでもどる。
途中でイヌのフンを踏んでしまった。
踏んだり蹴ったり。

登校

今日は日曜日なので、大学の表門はあいてないハズ。
セキュリティオフィス前の入口からはいらねばならん。
で、そこが何時に開くのかわからんので、8時すぎまで時間つぶしてから登校

…って、あれ?
表門、開いてる。
しかし、なんかよくわからない旅行カバンもったマダム達が、ぞくぞくと入っていく。
なんぞこれ?
なんかイベントでもあるんですかね。

なんかこのひとたちと一緒に表門を通るのは、違う気がする。
ので、脇のセキュリティオフィスのほうへ。
ドアは普通に開いてた。

セキュリティで
「ラボに行きたい」
「名前は事前に教授に伝えてもらってあるはず」
という旨を伝える。
が、とくにチェックも記名もなしで、
「あーそういうのいいから、とっとといったいった」
的な対応をされる。
えー。
だってここで名前いえっていわれたんだもん。

まあともかく、問題なくラボに到着
すぐにネットにつないで、日本の現状を確認する。
…とりあえず、まだ日本沈没はしてないみたい。

Ustをみてたら、ちょうど枝野官房長官の会見がはじまった。
1号機以外の原子炉も、冷却ができなくなってるのか…
いちおう、減圧や冷却には、徐々に成功してるらしいが。
いずれにしても、どの原子炉もまだ安全レベルにはなってない、ということなのか。

その後の保安院の会見みても、やはりまだ安全は確保されてない、ということのような。
それから、輪番で計画停電を実施する可能性があるとか。
まあ、それは仕方ないが。
被災地のひとたちが、それで苦労したりすることはないようにしてほしい。

避難所のひとたちの状態とか、被災地の新たな映像とかが、続々と流れる。
津波のきた地域は、ホントに焼け野原みたいになってる。
コレ、どうやって復旧できるのだろう…

宮城県は、今回の震災による死者は1万人を超えるという見込みをだしたらしい。

日本時間18時ごろ、気象庁が津波注意報を解除
これにともなって、避難勧告も解除されてきてるらしい。
でも、まだまだ余震やそれによる津波の危険も、依然として高いみたいで。
M7.0以上の余震の確率、今後3日間で70%とか…

昼ごはん

今日は、宿舎からパンをもってきておいたので、デスクでそれをかじる。
あと、チンするハムカツ1枚

午後

日本時間20時ごろ、首相の会見がはじまる。
東京電力に、計画停電を了承したらしい。
あとは、国民へのメッセージ
これは茶番

つづいて、枝野官房長官と海江田経産相から、現状報告
3号機は、注水作業をつづけているけど、水位値の増加がみられない状態らしい。
しかし、メーターの故障なのかどっかから漏れてんのかは、不明
また、弁の不調で圧が上昇しているらしく、その対応も進行中とのこと
それと明日の電力については、最大で1千kWの電力不足がみこまれるらしい。
よって、東京電力の範囲での計画停電の実施は、間違いなし。
詳しくはこれから発表があるそうな。

NHKの地震特番はじまる。
原発の構造の説明とか、さすがにわかりやすい。
そして、昨日からよく登場する、かなりクセのある東大教授陣が登場する。
なんでこのひとたちだすの。
ただ、さすがは鎌田靖解説委員
このアクの強いメンツでも、うまく質問してわかりやすい情報をひきだす。

で、この番組中も、上のほうに計画停電についてのお知らせがでるが。
どうも時間帯とか、範囲とか、よくわからない。
なんかいくつかのグループにわけて、3時間ごとぐらいで停電するらしいけど…

番組後半および番組後のニュースで、もうちょっと詳しい情報がでる。
関東地方を5つのグループにわけて、時間帯ごとに停電するらしい。
しかし、そのグループわけの詳細がわからない。
理由は、そもそも東京電力がちゃんと発表できてないから。
対象外と発表した地域が、ウェブサイトでは停電対象にはいっていたり。
おいおい、まじめにやれよ。

そもそも、アクセスが集中してるためか、いまは東電のウェブサイトがつながらない。
ちょっとまえにつながったときにも、停電に関する情報はぜんぜんなかったし。
終わってる。
明日、やるんでしょ?
人工呼吸器つけてるひととか、どうするつもり?
発電機の貸し出しとか、そんな調子で間に合うの?

それから、停電するとほとんどの信号機は消えるらしい。
一部の信号機には、マッポが立って手旗で交通整理するらしいが。
全部の信号に立つわけにはいかないだろう。
すごい危ないんじゃ?

しかもこの計画停電、少なくとも4月いっぱいは続けなきゃならんらしい。
それって、めちゃくちゃおおごとだよね。
企業の工場とか、生産止められないとことかあるだろ。
鉄鋼業とか。
自家発電とか使いながら、2ヶ月間もひーこら操業するのか?

23時すぎのニュースで、原発に関する最新情報あり。
第一原発の1号機では、おそらく格納容器内を海水で満たせたらしい。
「おそらく」ってのは、炉内のメーターがいかれて水位レベルがモニタできてないから。
でも圧はあがってないみたい。
しかし2号機・3号機は、注水も減圧も芳しくないとか。
そして、第二原発のほうでも、1・2・4号機で冷却不足が続いている。
大丈夫なのか、ホントに…

23時半、保安院の会見はじまる。
福島第一原発の1号機は、海水で満水
2号機は、緊急冷却機で冷却作業中
3号機は、現在ホウ酸入りの水を注入中
しかしメーターの不良か、水漏れか、水位の値はあがってない。
ただし、圧力はそこまで高くなっていないとか。
ぶち壊れたらしい弁も、コンプレッサで空気を送って開通済み。

まあいちおう、放射線量もあがっていないようなので、悪化はしてないのか。
あまり改善にむかってもいない気はするが…
避難したひとのうち、必要なひとには除染作業も進んでいると。

ところで、なんかここ数回、会見のときの記者の馬鹿さ加減が気になる。
なんかいまも、すごい偉そうに資料のページを聞いたりしてたけど。
さっきの枝野官房長官のときにも、増税うんぬんとかいう、デマレベルの質問しだすヤツいて。
そんな検討してないっていってるのに、変なほうに誘導しようとするし。
しかもそういうヤツに限って名乗らない。
よって、どこのクズ機関かわからない。
事態が事態なんだから、もうちょっと思慮分別とかないの?

フランス時間で16:30ごろ、あちらの教授が戻られる。
あたしの家族、およびウチのラボはとりあえず大丈夫、というような説明をする。
しかし現状を形容するのに、horribleということばしか出てこない。

もうすぐ日本時間で1時をまわろうとしているが、まだ停電地域のちゃんとした情報はでない。
いちおう、東電のウェブサイトは多少はアクセス可能になってきたが…
いまのところ、ウチの実家は第3グループなのか。
でもこれ、たぶん件の、荒川以外の23区も入ってる、間違いバージョンだろうな。

それと、停電の影響で断水や交通機関の遅れの可能性があるとの報道が。
ホントにこんな状態、2ヶ月も続ける気なのかね。

お、カスタマーセンターの電話番号が、NHKで紹介され始めた。
てことは、地域決まったのか?

フランス時間18時すぎ、ラボに日本からのメンツがあつまってくる。
地震のはなしなど。
いちおうみんな、身内に心配はない模様

で、19時半ごろ、みなさんは夕食に出発
あたしは19:55にインターネットチェックインしなきゃいかんので、いけない。
さすがにここ数日、ひもじい思いしてるので、今日はいきたかったんだけど。
ギリギリで間に合わなかった…orz
てかなんで、わざわざあたしがいけないギリまで、ここで立ち話なんかしてやがんだ。
せっかくならもう30分はなしててくれれば、あたしもいけたのに。

日本時間4時まえ、ニュースの内容がちょっと変わる。
東電の停電地域問題について。
対象にならないハズなのにリストにはいってる23区の地域は、念のため載せてるそうな。
でも、それ以外にも、対象区のはずなのにリストに載ってないトコとかあるみたいで。
やっぱダメダメですな。

フランス時間19:55、すぐに全日空にアクセス
クリックチェックインのページへ。
正確には、こっちではプリントも携帯端末へのメールも使えないので、チェックインはしない。
クリックチェックインのサイトで、座席指定するだけ。

と思ったら、おお!
ビジネスクラスにアップグレードされてる!
やった!

でも、ビジネスはガラガラじゃん。
ってことは、普通にメシ食いにいけばよかったよね。
てかビジネスなら、中席になったとしてもぜんぜん余裕だし。
うれしいやら悲しいやら。
ともあれ、後方の通路側席を確保する。



その後、明日のCDGまでのルートを調べる。
あたしはタクシー使う気まんまんだったんだけど。
さっき先輩が、電車でいこうといっていたもんで。
しかし、あのキャリーもって電車はさすがにきついし、せめてロワシーバスかな、と。
そういうわけで、乗り方など調べてました。
バスは嫌だけど、酔い止め薬ももってきてるし。
電車より安全だろ。

日本は4:30ごろ。
いつのまにか、計画停電のグループが発表されてる。
23区、入りまくってるし。
しかしこれテレビだと、エリアを一覧するだけで、えらい時間かかるな。
しかも、市・区のレベルしか表示されてなくて、町村はわからないし。
おなじ市内でも、町村ごとにグループ違ったりするでしょ?
じゃあやっぱ、ちゃんとしたことはネットを使えるひとしかわからないじゃん。

5時すぎ、枝野官房長官の会見はじまる。
計画停電に関する情報と、節電の呼びかけ
新情報はないけど、まあちゃんとしてる。
ネットをつかって情報を調べるときも、こまめに消すように、と指摘したり。

6時まえ、停電区域や電車の運休状況の情報で、ニュースがせわしなくなってきた。
知った駅の様子の中継なども流れる。
もうすぐ日本は夜明けか…
早く日本に帰りたい。

しかしあたしは、ぼちぼち腹が減ったのでひきあげよう。
実家のひとびとに、運休に注意するようメールを送ってから、店じまい。

もう建物内は、廊下とか電気消えてる。
帰宅前に、いったんトイレ
トイレから戻るとき、ちょうどあちらから警備員がくる。
まっくらだけど、とりあえず挨拶
"Bonsoir"
"梵そわー(;´・ω・`)ノ"
よかった、それ以上はなしかけられずに済んだ。

いつもどおり階段でおりる。
が、階段下の扉とその先の出口が、鍵かかってて開かず焦る。
しかし、最初は「ガンッ」といって開かなかったが、いずれも二度目に押したら開いた。
みると、目の前のセキュリティオフィスのひとが、壁に手のばしてなんか押しとる。
どうもあれが電子錠のアンロックみたいね。
手を振って感謝の意を示す。
陽気な東洋人
ホントは根暗

晩ごはん

宿舎に帰って、シャワー
その後、晩ごはん
チンするだけのチキンナゲットとビール
あ、いちおう書いておくと、ビールは6缶しか買ってないので。
たいてい1日1本のみ。
飲んでないのとかわんない。
あとアップルジュースののこり
パンは明日の朝食べるぶんがなくなっちゃうので、いまはがまん

まだ明日も時間があるとはいえ、ぼちぼち荷物の整理
機内持ち込みでひっかかりそうなものは、キャリーへ。
ついにこの腐れた国からおさらばできると思うと、気が高ぶる。
日本に帰れることが、本当にうれしい。

23:30ごろ、就寝

2011.03.14(Mon)

フランス出張8日目
帰れる!うれしい!

5:30起床
うれしさのあまり3:30ごろいったん目が覚めてしまった。

朝ごはん

パン・クリームチーズ・野菜ジュース・コーヒー
野菜ジュースがおいしくて泣ける。

荷物の片付けはだいたい終わってる。
ので、大学が開く時間までゲシャイダー読んで過ごす。
いま上巻の最後の章なので、搭乗前までにこれを読み終えたい。
そうすれば、手荷物には下巻だけいれとけばいいんで。

登校

8時、荷物は全部もって登校
くもり
でも天候不良で運休とかの心配はなさそう。
ともかく、一刻も早くこの国から確実に出国したい。

ネットにつなぐ。
だいぶドタバタしてるカンジ
昨日は昼に一部路線のみだった京急の運休が、全線運休にかわってる。
JRも、東京電力から電力供給受けてる踏切が危ないので、大々的に運休
大手の自動車・電子機器メーカーも、軒並み工場止めたりしてる。

その後、原発についての続報少し。
2号機の冷却がうまくいかず、結局水位が下がってきてるらしく。
こっちにも海水注入を検討してるとか。

てか、え!?
3号機も爆発したの!?
まじかー。
まあ1号機のときとおなじく、まわりの建物がぶっとんだだけで。
放射線量も増加しておらず、格納容器も無事らしいが。
ぜんぜん事態が収束に向かってねぇじゃねえか。

日本時間17時すぎ、第5グループの一部で計画停電がはじまったらしい。
その後、東京電力から会見あり。
茨城・静岡の第5グループのエリアのそれぞれ一部で、停電はじまった、と。
逆に、それ以外の地域および他のグループは、今日は停電する可能性低まったそうで。

しかし、この会見のときのメディアの質問がほんとひどい。
怒鳴りながら質問したり、ヤジとばしたり。
それでいて、同じ内容ばっか繰り返し聞いてるし。
ホントにクズ

フランス時間9:30前、あちらの研究室の教授が登校
お借りしていた、デスクのある部屋の鍵を返す。
宿舎の鍵のほうは、ちょくせつセキュリティオフィスに返せとのこと。
しかし返しにいったら、係員がまったく英語を話せず、ハナシ通じない。
あとで教授と一緒に返しにこないとダメか。

てか、ホントにフランス人って英語はなせないんだ。
愚かしい。

ほどなくして、ウチの教授も登校
しかし、風邪ひいたらしい。
解熱剤を飲んできたとか。
いやだいやだ。
旅先の体調不良ほど、イヤなものはないね。

その後、先輩が登校
ラボの国際電話借りて実家に電話したら、ご無事だったとか。
よかったよかった。

セミナー室がジャーナルクラブで使われてるとかで、ディスカッションがはじまらん。
昼ちょい過ぎには、とっとと出たいんですがね。
現在11時(フランス時間)
やるなら早くはじめてくれんと、はじまったとたんに退席するハメになりそう。

フランス時間12時まえ、やっとセミナー室があいた。
時間も時間なので、昼飯を調達してきて、食べながら、ということに。
教授たち・先輩・あちらのメンバーのCarlと、サンドイッチを買いにでる。
ついでに、セキュリティオフィスに鍵を返す。

あるいて5分くらいのパン屋さんへ。
店外まで列ができて、並んでいる。
日本の雑誌の「パリのパン屋さんに行こう」とかいう記事が、表に貼ってある。
列のわりに、テイクアウトなのですぐ番がきた。

Carlにおすすめを聞くと、ローストビーフかハム&チーズがいいとのこと。
なのであたしはハム&チーズをチョイス
…したものの、なんとCarlがわれわれのぶんのローストビーフサンドも頼んでくれていた。
ご、ごめん、せっかく買ってくれたのに。

サンドイッチは、食パンではなく、小さめのフランスパンに食材がはさんであるもの
ハム・チーズ・ゆで卵・レタス・トマトなどがはさまっている。
おいしい。
マスタードがよくあう。
かたいのであごが痛いけど、久しぶりにまともなものを食べた。

ディスカッション

食べ終わったころに、ディスカッションはじまる。
食べながらのひとも多数

まずは、あちらが解析したデータに関する説明のまとめ
こないだのディスカッション時にもだしてたヤツ
エラーを2種に分類すると、分布が異なる。
で、それに関するアイデアなど。

ひとつめのアイデアは、ピークの遅いほうの分布について。
異なる認知負荷によって、抑制機能がおろそかになった結果なのではないか、というもの
まあ、それはそれで面白いとは思う。
が、とりあえず課題間で比較してみないことには、なんとも。
それに、この実験の場合、課題間の刺激レベルの違いが、直接その指標に効いてきそうなので。
ホントにその差が認知負荷の違いだと示すには、統制条件がいるだろう。
しかしその統制条件も、刺激は同じで認知負荷が違う、というものにしないと完全とはいえないので。
少なくともすぐに結論を出すのは、ちょっと難しい。

ふたつめは、その後の遅延のあいだの、ゆっくりとした増加について。
エラー時の反応を比較することで、心理過程を推測しよう、というもの
反応方向や、運動パラメータなどを比べる。
それにより、運動準備の過程を調べる、と。
これはけっこう脈ありだと思う。
帰ったらやらなきゃならんね。

ちなみに、あちらのもってるのは実験の最初のほうのデータだけで。
最近のものは、まだ渡してないんだけど。
今回はデータもっていってもいなかったし、結局追加のデータは渡さずじまい。
ていうか、できるかぎり解析は自分の手でやりたいんで。
悪いんですけど、よほど解析しつくすまで、お渡しする気はありません。

出発

14:30ごろ、ディスカッション終了
これにてわれわれの、今回の出張におけるスケジュールはすべて消化
あとは帰るだけ。

ちなみに教授は、もう2日間フランスに残る。
が、パリ第5大学にいるのは今日までで、明日はボルドー大学へ。
しかし、なんせ風邪ひいちゃってるので、今日はとっととひきあげて寝るそうな。
お大事に。
日本が沈没していなければ、また日本で会いましょう。

日本への便は19:55発とかなので、時間はたっぷりあるんだが。
やることもないし、渋滞とかされても困るんで、16時には出発して空港に向かうことにする。
それまでは、例によってUstでNHK
ともかく早く冷却を終えてほしい。

16時、ぼちぼち出発しますか。
ということで、あちらのメンバーにお別れ。
「(`・ω・´)ノほーぷ2CUあげんっ!!」

空港までは、結局あたしの要望でタクシーにすることに。
荷物さえなければ、RERでよかったんだけど。
パリの地下鉄は、慣れればフツーに便利そうだったし。
電車のほうが酔わないんで。
ただ、どうしてもでかいキャリーをもってると、キツそうかつ不安なんで。
大事をとって、ここはタクシー

タクシー乗り場は、昨日のうちに散歩で調べておいたんだけど。
なんとあちらの教授が、わざわざついてきてくれた。
運ちゃんに、CDGターミナル1までと伝えてもらう。
(乗ってからも確認されたが。)

先輩が教授に聞いたところによると、基本的にはチップはなくてもいいらしい。
ガイドには10%が基本とか書いてあるけど。
たぶんこれは観光客基準であって、現地のひとはあんまり気にしないんだろう。
あとは、トランクに荷物入れると、個数あたりで割増料金
これについては、運ちゃんが支払い時に加算したうえで請求してくるそうな。
われわれが乗ったタクシーの場合は、1個当たり1ユーロ(車内に明記されてた。)

乱暴な運転に盛大に酔いつつも、小一時間でCDGに到着
運賃46ユーロと、荷物1個で、あわせて47ユーロ
なので、50ユーロ札で払って、keep the changeしてもらう。
10%の基準よりは少ないけど、まあいいでしょ。
「東京はダイジョブなのか?」
と心配してもらったので、
「大丈夫…と信じてる。」
と答える。

CDG空港

荷物は重いが、預ける前におみやげ調達
留守番を頼んでるM1とかにみやげがないと、次から頼めなくなってしまう。

ターミナル1は小さくて、おみやげやはほとんどない。
まあこだわらないので、KIOSKに毛が生えた程度のお店を物色
チョコレートが多いけど、どれもフランス産ではないな。
それに、海外のおみやげのチョコって、おいしいと思ったためしがないし。

結局、チョコも買いつつ、研究室などには缶入りガレットみたいのにする。
先輩はチョコ買ったっていうし、先生もどうせチョコだろうから。
違うのがあったほうが楽しいベ。
その他、留守番M1・サークルなどに、いくつか。
50ユーロ弱
額的にはそこそこだけど、足りるのだろうか…
(追記:軽めのおみやとして、小さめのものももうちょい買えばよかった)

で、おみやげおよびコートなどをキャリーにつめ、準備完了
持ち込みバッグのなかは、ラップトップと書類とゲシャイダー
いざ、搭乗手続きへ。

今回はクリックチェックインしてないので、フツーの手続きカウンター
ANAはホール3だったかな?
さすがに空港スタッフは、現地人なんだね。
フレンチなおねえさんに対応してもらう。
"Today your seat was upgraded to the business class."
"Year, I know."
"You know?"
"I checked on the internet."
"Ah."
キャリーは16kg
ギチギチというほどではないけど、65Lだと、きっちり詰めてこのぐらいなんだね。

ちなみに、CDGのANAカウンターは、ぜんぜん空いてた。
搭乗手続きカウンターも、クリックチェックイン済みのひとの手荷物カウンターも、列なし。
みんなさすがに、このタイミングで日本にいったりはしないのかね。
なんかANAは、成田発着の便を無料で変更とかいうサービスもしてたから。
フランスでゆっくりするあてのあるひとは、様子みてるのかも。

そうそう、なんとラッキーなことに、先輩もビジネスクラスに格上げだって。
やっぱ空いてるのかね。
しかも、また席がちけぇ(笑)

搭乗手続き後は、そのまま階をあがって、搭乗階へ。
ほとんど待ちなく、出国手続き。
パスポートを出して、ハンコ押されて、返されるだけ。
ハンコ曲がったうえに、はみ出てる。
これがフランス規格

買いものはすでに終えてるので、制限エリア内の店は無視して搭乗口へ。
38番ゲート
長いムービングウォークの先に、いくつか搭乗口がまとまっている。
ここで保安検査
チケットをみせて、PCと荷物を置いて、ゲート通過
フランスでの保安検査は靴も脱がされるとか聞いてたけど、あたしは靴はいたまま通された。
明らかな合成素材のスニーカーだったからかね?
とくにひっかかるものなし。
あたしはコートもないしベルトもないので、超スムーズだった。
先輩は、ポッケのものジャラジャラ出したり、靴とベルト脱いだり、たいへんそうだった。

ゲート通過後は、さすがに何もない。
トイレと小さな売店のみ。
2ユーロで、500mlのevianボトルを購入
暴利

待ち時間は、ゲシャイダー読んで過ごす。
先輩は、PC起動して、ネットに接続
15分だけ、お試しでつなげるらしい。
それによると、原発近くで中性子線が検出されたとか。
うわ…それもう明らかに格納容器やられてんじゃん。
そして、政府はいまさらIAEAに協力要請
なんで初日にしてないの?
ともかく、京都に帰りつくまで、なにごともなくありたい。

定刻通り、搭乗開始
ビジネスクラスとかは、エコノミーより優先搭乗とかしてるけど。
われわれ「なんちゃってビジネス」は対象内なのかわからんので、しばらくしてから搭乗(笑)
まずは「手ちぎり」改札で、チケットの半券だけ返される。
その先の渡り廊下のとこにひとが立ってて、パスポートチェック
なぜここで…?

ともかく、なにごともなく搭乗
ビジネスクラス、シート超広い。
脚が伸ばせる!
サンダルもついてるし、らくちん!

機内は、けっこう空いてる。
とくにビジネスクラスは、がらがら。
先輩は、隣にひとがいない席に移らせてもらってた。
こんなに空いてても、できる限りエコノミーからビジネスに格上げするわけじゃないんだね。
ビジネスにぎちぎちに詰めると、苦情がでるのかな?
それとも、エコノミーも隣席なしで座れるくらい空いてるのか?

それにしても、やはり先輩のビジネスクラスへのアップグレードは、だいぶ幸運だったみたいで。
ビジネス席あいてんのに、アップグレードしてもらえなかったひともたくさんいるわけだからね。
早めに搭乗手続きしたのがよかったのか。
それとも日頃の行ないがよかったのか。

ともあれ、これで準備万端
帰国だ!!!!

国際線機内

定刻で離陸
こんなに飛行機を心強く思ったことはない。
どんな状態であれ、日本が好きです。

機内では、最初はゲシャイダーを読む。
その後、機内食などのサービスが開始
まずお茶とシャンパンのどちらがいいか聞かれる。
な、なにその選択肢(笑)
さすがビジネス…と思いつつ、平民なのでお茶にする。
ただ、それにしても紙コップではなく、安定感のあるグラスで出される。

その後、それとは別に食前の飲み物のおすすめ。
ここではビールをお願いする。
往路では堪能できなかった機内アルコール、今回は楽しませてもらうぜ。
キリンの一番搾りが、グラスに注がれて出される。
それと、お漬物などのおつまみ。
セサミスティックがおいしい。

そのあと、機内食
これもエコノミーとはぜんぜん違う。
てか、そもそも普通の皿に載って出てくるっていうのが。
あたしは和食にしたので、お魚など。
白いごはんがおいしい。
涙が…
フランス生活、ひもじかったよぅ。
(追記:洋食にした先輩も、フランスで食ったのよりうまいステーキがでたといってた。)

食事のおともは、赤ワインにする。
フランス産とオーストラリア産があるといわれたので、迷わずオーストラリア産に(笑)
とりあえずフランスに関するものを口にしたくない。

デザートのころには赤ワインがなくなった。
と思ったら、キャビンアテンデントのおねえさまが、すぐに聞いてくれる。
同じ赤ワインをお願いする。
なんて素晴しいんだ、ビジネスクラス

食事が終わると、ほろ酔い気分でいいかんじに。
バラエティー系のビデオプログラムなどをみつつ、ゆっくりすごす。
機内灯が消されたら、おとなしく毛布をかけてねる。

2011.03.15(Tue)

出張最終日
土から離れて新たな一日をむかえるのは、これがはじめてと思う。

国際線機内

6時間ぐらい寝て、目覚める。
肌着とフリース1枚だけど、けっこう汗かいた。

日本が気になるけど、ニュースは昨日、ラボでみてたNHKの録画
なので、テキトーなビデオプログラムで時間をつぶす。
アニメがスカイクロラしかないのが、なんとも。
もうちょっと種類があるといいのだけど。

アテンデントおねえさまが、機内食のラストオーダーをききにくる。
着陸予定の3時間前ぐらい?
そういえば、最初の機内食のときに、あとは好きなタイミングで頼むようにとかいってたっけ。
今回も和食をお願いする。
エコノミーだと、2回目の食事は選べなかったと思うけど。
ビジネスだと選べるのね。

もずく酢と焼き魚がおいしい。
日本人でよかった。

着陸1時間前ぐらい。
飛行経路をみてたら、この便はどうやら、日本海北側から日本をつっきって成田に入るのね。
東北上空を通過するみたい。
原発が怖いけど、どうしようもないわな。

その後、着陸30分前とかでシートビデオサービスは終了
なので、どのくらい原発に近いとこを飛んだかは、わからず仕舞い。

定刻より少し早く、成田に着陸
着陸の瞬間に地震とかあったら、どうすべ、とか思っていたけど。
無事です。

≡(T∀T)ノうぇるかむばーっく!!!

入国手続き

飛行機を降り、入国審査へ。
先輩と、「ビジネス最高だったね談義」をしながら。
これだったら、ぜんぜん空路移動は苦にならない。
脚伸ばせるから、むくんだりしないし。
一度ビジネスクラス乗っちゃうと、エコノミーは乗りたくなくなるな。
ランダムピックで高級を経験させることで、次からビジネスで買わせる作戦なのか?

入国審査も、先輩曰く空いてるらしい。
5分も待たずに、番がくる。
パスポートを提出
マスクをしてたので危険人物と疑われる(嘘)
マスクをとって平伏することで許してもらう。

その後、あたしは手荷物受け取り。
先輩は預けなしで、かつこれから羽田に移動なので、ここでお別れ。
なにごともなければ、明日、京都で会いましょう。

今回は、わりとすぐに荷物出てきた。
免税ゲートにいき、機内でもらった税関書類とパスポートを提出
申告品など、とくになし。
フランスから持ち帰ったのは、徒労感だけです、と報告する。
申告どおりの徒労感が顔に出ていたため、問題なく通過

実際に聞かれたことは、
「お荷物おそろいですかー?」
のみ。
はいはい、これで全部です。
で、終了

税関通過後、国内線乗り継ぎ用の通路へ。
キャリーのシールをピッとやられて、そのまま再度お預け。
で、15時半ごろ、到着ロビーに出た。

成田空港

はてさて、乗り継ぎ時間がけっこうあるけど…
とりあえず、ケータイの電源を入れて、家族等にメール
と思ったら、
「原発近くで400ミリシーベルトとか検出!!」
「早く成田を離れろ!!」
というメールが。

あー、中性子線検出とかいってたから、やばいとは思ってたけど。
やっぱ本格的に漏れてるのか。

しかし、万一の爆発とかあっても、中性子線以外の放射線は建物内なら大丈夫だし。
逆に中性子線は、本格的な地中シェルターでもないと防げないんで。
どのみち騒いでもしょうがないのよね。
東京・千葉・神奈川等でも、放射線量はあがってるみたいだけど…
そんな恐ろしい量の放射性物質がとんできてるって値でもないし。

ということで、とくに騒ぐこともなくフツーに過ごす。
てか手荷物預けちゃったんで、どのみちどうしようもないしね。
たぶん最良の選択肢は、ANAのカウンターで1つ前の便に変えられないか聞くことだったんだろうけど。
そのためには、税関通過後に、フツーの出口から到着ロビーにでなきゃいかんかったね。
手荷物を再度預ける前に。
チェックイン済みの搭乗券は、いったんキャンセルしてべつのに変えてもらえたと思うけど。
荷物預けちゃうと、もう変えてもらえないはず。

することもないので、とっとと出発ロビーに向かい、保安ゲートを通過
チケットに搭乗口が書いてないので、情報ディスプレイで確認し、搭乗口Hへ。
16時ごろ。
搭乗口、かなり空いてる。

あぁてか、やっぱりあたしが乗る便より1本早い、ANAの便あるじゃん。
16:40発だかの、ANA2177
あたしが乗るのは、17:55発、ANA2179
まあ国際線-国内線の乗り継ぎは、かなり時間に余裕をもって取られるから、しょうがないわな。
次の機会があったら、一旦出てからカウンターで便を早めるようにしよう。

近くにいたおばさんが、その便が空いてるのをみて、便を早められないか確認にいったみたい。
でも、荷物を預けちゃってるから無理といわれたそうな。
でしょうな。
席は空いてるってコトなんだけどね。

ということで、搭乗口近くでヒマに過ごす。
なんとなくゲシャイダーではなく、手元にもってた総説論文読みつつ。
で、途中寝落ちして、気付いたら17:25
その後、定刻で搭乗開始
ロビーが1階だったからバスだと思ってたら、その先のエスカレータで2階に回り込んで、渡り廊下からフツーに搭乗
空港って、こういう融通が利くようにいっぱい通路と扉がつくられてるんだね。

席はとくに事前指定しなかったので、おまかせだったんだけど。
なんと最後列だった。
36H、通路側
しかも、ひと多い。
ほぼ満席
乗り継ぎの関係なのか、それとも関西に逃げるひとたちなのか…
外人多いから、たぶんコードシェア便なせいだろう。

定刻で離陸
もし離陸までに、地震なり原発の被害拡大なりあったら、便を早めなかったことを一生後悔するトコだったが。
とりあえずその憂き目には遭わずにすんだ。
信仰はないけど、神に感謝
悪意のない企みをしないでくれたことに。

国内線機内

あいかわらず、論文など読んですごす。
機内サービスにコーヒーを頼もうとしたら、有料だって。
タダなのは、水とお茶
じゃお茶でいいや。

またウトウトしてるうちに、伊丹に着陸
これでひと安心

帰宅

行きと同じルートを逆流して、帰路につく。
まずはモノレールで、門真市まで。
これは始発なんで、座れた。

その後、門真市から京阪に乗車
これが最後の難関
門真市は小さな駅らしく、普通と区間急行しか止まんね。
なので、やってきた普通に乗る。
が、これは数駅先の萱島止まり。
しかたなく、やってきた準急に乗る。
が、これが混んでる。
すし詰めってほどじゃぜんぜんないけど、普段なら乗らない。
でも、萱島も準急までしか止まらないので、これに乗らんとしょうがない。
しかたなく、白い目でみられながらも乗車

このままずっとギュウギュウだったらどうしよう…
と思ってたら、なんと次の寝屋川市で、たいはんのひとが下車
ヽ(●´∀`●)ノ助かったぁ♪。+°*。+°*
さらに数駅のうちに、扉近くの位置が取れ、その後、端席に座れた。
ホントに助かった。

またもやウトウトしてたら(疲れてるのか?)、いつのまにか丹波橋
ここで快速に接続らしい。
混んでたらやめよう、と思ってみてたら、ぜんぜん空いてたので乗り換え。
てか、ここでやっと路線図みれたんだが。
準急って、ほとんど各停じゃん。
なにこれ。
乗り換えてよかった。

ほどなくして、京都着
ちょっと雨が降ってるので、折りたたみさして帰る。
22時ごろ、ついに帰宅

あと片付け

やっとのことで帰宅したけど、とりあえずあと片付け。
過剰反応してもしょうがないが、いちおう成田で着てたものはすぐに2度洗い。
バックとキャリーはボロきれで水ぶき。
自分自身もシャワーを浴びる。
ま、これでだいじょぶでしょ。

それから一息ついて、ビールとカップそばで晩ごはん
日本、最高だ…
涙でてきた。

でもやはり原発が気になるので、ニュースで情報収集
フランスでもUstでNHKみてたし、結局やってることは変わらん。
ホントに何のためにいったのかわからない出張だった。
ただ、ひとつだけ改めて思ったのは、日本が一番だということ。
これを確認できたことは、よかったと思う。

感想

結局、出張後半は日本のことばかり気にしてた。
ラボではUstreamのNHKみつつ、日本とメール
わざわざフランスでやることではない。

まあもちろん、これは未曾有の大震災という、予測不可能な事態によってこうなったわけで。
いちおうここでは、それら以外について、フランス出張の感想を。

まず、パリという街について。
これは、もう最低最悪
道は汚いし、ポイ捨て当然と思ってるクズばっかだし。

店の接客態度も最悪
日本でSHOP99の店員が態度悪いとかいってたあたしですが。
おかげで認識があらたになりました。
SHOP99の店員でも、パリと比べれば100倍マシです。
これは冗談ではなく、マジで。

はっきりいって二度と行きたくない場所
掃き溜めのような街
それがパリです。

つぎに食事について。
今回の出張では、あたしは基本的に部屋でパンをかじっていたのですが。
ひとと一緒に、何度か外に食べにいく機会もありました。
それを踏まえたうえで、今回の出張中の食事のベスト3をあげると、
第1位 復路のANA国際線ビジネスクラスでの機内食
第2位 パリ第5大学でシンポジウムのあいまに出た昼食のビュッフェ
第3位 往路のANA国際線エコノミークラスでの機内食
でした。
次点で
パリ第6大学付近のカフェで食べた鴨のロースト
です。

ようするに、パリの食事、うまくないです。
そりゃまあ、お店にもよるんだろうけど。
物価も高いし、どう考えても割にあわない味
サンドイッチは、変なコンビーフみたいのはさんだ、できそこないだし。
ピクルスは不味いし。
そもそも、ミネラルウォーターでさえ水がまずいというのが、ありえない。
あたまおかしい。

そして、肝心の仕事についてですが。
実際、ディスカッション自体は、それなりに面白かったです。
あたしの実験になにか直接役立つようなコメントは、結局最後までなかったですが。
それでも議論の内容は、なかなかに興味深いものだったと思います。

しかし問題は、これは全部、Skypeで事足りるものだということ。
わざわざ時間と金を無駄にしてまで、フランスにいってやるものではありません。
実際、この出張関係で、あたしは正味1ヶ月ほどを棒にふってる計算になるわけで。
そんな価値はまったくなかった。

ただ、海外で英語の口頭発表をする機会、という点では、なかなかよい経験になりました。
渡航関連の手続きや、実際の出入国を体験するということについても。
まあ、初の海外渡航で、初の国際発表が口頭かい、という点は、疑問を覚えないでもないですが。
結果的には、いつもどおりのレベルで発表でき、感触も上々だったので。
これはある程度、自信になりました。

えーと、あとなんかあるだろうか。
国際線の機内自体は、思ったより、もてあますこともなかったですね。
ま、行きは切羽詰ってて、帰りはビジネスクラスだった、というはなしはあるが。
あと、時差ボケというのはやはり都市伝説でした。
出国時も帰国時も、とくに時差に苦しめられることはなかったです。
翌日から、フツーに現地の概日リズムで生活できました。

ああ、そうそう。
宿舎の料金ですが。
7泊で185ユーロだったそうです。
出張のなかびあたりに、先生がまとめて、払ってきてくださいました。
(徒歩で、けっこう離れたとこにある「マダムなんちゃらのオフィス」までいってきたそうな。)
てことは一泊あたり3000円くらいか。
キッチン・シャワー・トイレ付きなので、格安ですね。
このお代は、後日ちゃんと、先生にお支払いしました。

あと、けっこう心配してた気候については、ぜんぜん大丈夫でした。
パリって札幌より北とかいうハナシなので、超寒かったらどうしようかと思ってたけど。
たいして京都と変わらん。
フリース2枚もっていったんだけど、フリースを重ね着する必要はなかったです。
屋外でも、肌着+フリース+ジャンパーコートでOK
ま、たまたま暖かい日が続いただけって可能性もありますがね。

こんなもんかなー。
なんか思い出したら、例によってまた書き足すことにします。

未来への持ち物メモ

今回の旅行で、もっていってよかったものと、もっていかなくて後悔したものをあげておきます。
将来、SfNとかで海外に出張にいくときに、忘れていかないように。

もっていって正解の品


もっていかなくて失敗の品


もっていったけど無駄だった品