第32回 日本神経科学大会(2009)の記録

2009年の神経科学学会に参加した際の記録です。
あたしが修士1回生のときで、初の学会参加でした。

自分で発表できるデータはまだなかったので、物見遊山で気楽だったんですが。
当時はこういう記録をつけておらず、このページも1年以上たってからの執筆。
ゆえに、ほとんど内容を覚えてません。
こういうことがないように、いまではなんでも記録つけるようにしてるんですけどね。

基本情報

チェアーは伊佐先生で、場所は名古屋国際会議場。

神経科学学会 web site
大会 web site
大会 プログラム(上記大会サイトの左メニューから「プログラム」を選択)
抄録検索システム My Schedule

なんと信じがたいことに、大会サイトはいまどきフレーム使用。
よって、「このページ」っていうリンクが貼れません。
運営下請けの株式会社コングレって、どんだけ腐ってんの?

スケジュール

3日間のあたしの行動スケジュール。



ちなみに3日目お昼のA会場での空白の1時間は、バテて昼寝してました(笑)

トーク

1日目(2009.09.16)

SY1-E1 中枢神経系のマップ形成とその再編成
吉村 由美子, 畠 義郞

記念すべき、人生初の学会シンポ聴講。
しかし、もはや内容はぜんぜん覚えてないという。
吉村先生が、件のマイクロサーキットのお話だったのは覚えてるんだけど。

LS1-C 多機能脳電極プラットフォームの開発と応用
片山 統裕

たぶんこの大会で、いちばん印象に残ってるシンポジウム。
ランチョンなのに。
とくに虫明先生が説明されたシリカ電極は、弁当そっちのけでよだれ垂らしながらみてた。
マルチチャネルかつLFPもとりつつ、光流路と薬品流路もありって…

SY1-C2 社会性神経科学:動機付け、意思決定、および正義
西條 辰義

自分の研究領域としては、聴講マストなシンポだと思うんだけど。
あたしは単に、川口先生の受賞講演までの時間つぶしで参加。
たぶんそれなりに面白いハナシだったんだと思うんだけど、ぜんぜん覚えてません。

AL1-A2 時實賞受賞記念講演
川口 泰雄

言わずと知れた川口先生の時實賞受賞講演。
先生がされてきた数々の発見が、40分の発表のなかにぎっしりまとめられていて、すごく勉強になった。
こういう地道な仕事が、世界中の研究の拠って立つ足場を一手に引き受けて支えているんだなぁ。

O1-J6 視覚(高次視覚)
谷藤 学, 藤田 一郎

ポスターも片付けられちゃったので、うっかりフラフラと一般口演に。
そして、以降本大会では一般口演はすべて切り捨てた。
たぶん出してるデータは各院生のもってる最新のもので、貴重なものなんだろうけどさ…
日本語でできればいいのにね。

2日目(2009.09.17)

SY2-B1 錯覚・視覚イリュージョンの脳内メカニズム
土谷 尚嗣, 金井 良太

いちおう「いまはやり」のテーマなんで、聞いてみた。
まー、こういう方々とは生きてる世界が違うなぁ、という印象でした。

LS2-C 神経再生の新戦略―その分子機序と臨床応用の可能性―
岡崎 研二

これもランチョンセミナーながら、この大会で全体のなかでもとくに印象に残ったトークのひとつ。
ただし、虫明先生のヤツとは真逆の意味で。
青色ダイオードとか、どんだけすごいの…

SY2-D2 げっ歯類における認知運動情報表現の最前線
松崎 政紀, 礒村 宜和

この分野にはかなり期待しているので、もちろん聴講。
しかしながら、どうにも内容をあまり覚えてない…
思うに、たぶん
「こういう技術開発しました」
ってのがメインで、
「この技術でこんな新発見がありました!」
っていうテイク・ホーム・メッセージが少なかったからではなかろうか。
方法はどんどん進化してるんだけど、それをどう使うかはまだこれから、みたいな。

SY2-A2 現実世界に挑むニューロイメージング
神谷 之康

デコーディングができればいいじゃないか、というすごく割り切ったトークだった記憶が。
まあそれはそれで、研究自体に問題はないと思う。
やってて楽しいだろうし。

PL2-A2 The neurobiology of consciousness What do we know and how can we discover more?
Christof Koch

いまはやり(?)のKoch先生のプレナリー。
じつのところ、あんまりよく分からんかった。
モデルのはなしと実装のはなしが入り乱れてて。

3日目(2009.09.18)

SY3-B1 意識の脳科学の最前線
Christof Koch, 伊佐 正

昨日のプレナリーに引き続き、Kochがチェアーのシンポ。
吉田先生のはなしは、いつもどうりでよく分かった。
逆に、Ned Blockとかはサッパリ。
あと、自分自身の研究テーマとしては3人目のHakwan Lauはマストだったわけだが。
ちょうどそこだけ、浮気にDeisserothをみにいってた(笑)

SY3-A1 神経機能プロービング 神経回路機能解読に向けた新たなチャレンジ
尾藤 晴彦, Karl Deisseroth

前述のとおり、Deisserothのときだけ、ひとめ顔をみに。
想像してたのと違い、すごい静かなしゃべりだった。

LS3-B 脊髄小脳変性症
Stefan M. Pulst

すいません、弁当めあてです。
ぜんぜん覚えてません。

SY3-C2 文脈依存的な実行制御の調整における前頭皮質の役割
Farshad A. Mansouri, 森島 陽介

自分的に超重要なハズなんだけど。
疲れてたのか、あまり覚えてない。
坂上先生は、いつものヤツ。
あと、Mansouriの一連のlesion studyは、いつ聴いても圧倒されるね。

ポスター

もうまったく忘れてしまった。。。

感想

初参加の学会だったので、あんましタイムマネジメントがうまくなかったかも。
いくつか重要なトークをスカしたり。
一般口演も早々に切っちゃったけど、演者で選んでピンポイントで聴きにいけば、もっと良い情報収集できたような。

ちなみにこの年は、とりあえずはシンポを優先するスタイルでスケジューリングしました。
えらい先生方のトークは、こういう機会に出ておかないと、なかなか聴けないんで。
ホントはもっとポスターに時間を割いて、実際に手を動かしてるひとからタイマンで説明してもらうほうが、勉強になるんだろうけど。
そのへんのあんばいは、次回の参加以降、工夫していくことにしよう。